「ECプラットフォームで注文すれば国の補助金をすぐに受けられるし、家全体の家電を一そろい買って1万元(約22万円)以上節約できた」。このように話す浙江省杭州市の李敏(リー・ミン)さんは最近、ECプラットフォームでテレビやエアコンなどの家電を購入した。
ECプラットフォームは一方で消費サイドにつながり、もう一方で生産サイドにつながっている。
広東省珠海市にある格力電気のスマート工場では、ロボットアームが正確に組み立て作業を行い、品質検査のプロセスが整然と秩序よく進行していた。EC大手・京東の格力ブランド調達責任者は、「10月末現在、京東における格力製エアコンの販売台数は昨年全体の数を上回った」と話す。この力強い成長の勢いは家電サプライチェーンの柔軟なアップグレードによるところが大きい。プラットフォームのユーザーペルソナ分析能力によって、企業側に正確なマーケティングインサイトが提供され、「作ったものを売る」から「求められているものを作る」への転換が実現した。
製造者が在庫を持たず、消費者からのオーダーを受けて製品を作るC2M(ConsumertoManufacture)モデルをはじめ、消費者のニーズを起点とした製造モデルは、消費財の需給の適合性を大幅に高めただけでなく、関連産業にもよりよい発展の機会をもたらした。今年に入ってから、主要ECプラットフォームが行った各産業のECマッチングイベントは400回を超え、重点モニタリング対象である繊維分野と薬品分野のEC取引額は繊維が前年同期比5.5%増、薬品が同3.4%増だった。
ECプラットフォームは内需の伸びを促したと同時に、貿易のモデル転換も後押しした。
今年のダブル11(11月11日のネット通販イベント)には、EC大手・淘宝(タオバオ)が初めて世界20カ国・地域で同時に販売促進イベントをスタートし、数十のブランドが海外取引額1000万元(約2億2000万円)を達成した。淘宝は「海外進出成長プラン」も打ち出し、20万を超える契約店舗が取引額の2倍増を達成した。











