2025年12月16日、中国新聞網によると、小鵬汽車(シャオペン)やBYD、奇瑞汽車、広汽など、中国の自動車メーカーが次々にマレーシアに拠点を設立している。

記事ははじめに、中国の各自動車メーカーのマレーシア進出について紹介した。

それによると、大手メーカーの小鵬汽車(シャオペン)は15日、マレーシアの大手製造業系上場企業EPMBグループと現地生産に関する協定を結び、同国での現地生産プロジェクトを正式に始動すると発表した。4月には欧州自動車大手のステランティスと資本提携関係にある零跑汽車(リープモーター)が同社の電気自動車(EV)をマレーシアで現地生産すると発表。8月にはBYDがコンプリートノックダウン(CKD)方式の新エネルギー車の工場をマレーシアに建設するだけでなく、現地でセダン「海豹(シール)」の新モデルを発売すると発表した。

記事は「なぜ自動車メーカーはマレーシアを選択するのか」について、四つの理由を挙げた。

一つ目の理由は「市場規模と消費力」で、「東南アジア諸国連合ASEAN)加盟国であるインドネシア、マレーシア、タイ、フィリピン、ベトナムの今年第2四半期(4~6月)の自動車販売台数は約70万7100台で、マレーシアがインドネシアを超えて初めて5カ国のトップになっただけでなく、純電気自動車(BEV)の販売量が前年同期比で200%を超える伸びを見せた」と指摘した。

二つ目の理由は「マレーシア政府の支援」で、「23年にマレーシア政府が発表した『新産業マスタープラン(NIMP)2030』によると、30~40年の間にEVが新車販売の15~38%以上を占めることを明記している。ほかにも、EVの充電ステーションを現在の4000基から2030年までに1万基に増やすことを目指している。22年には、EVに対する3年間の関税と消費税の免除や、EV所有者へのガソリン車税と所得税の還付が政府予算案として提出された」と紹介した。

三つ目の理由は「産業チェーンや資源の豊富さ」で、「マレーシアには600社以上の自動車部品メーカーがあり、ボディーの板金、制御用パーツ、エンジン部品、ギアボックスやゴム部品、電気関連など、一体化された協力体制が出来上がっている」と指摘した。

四つ目の理由は「地理的な位置関係」で、「マレーシアは太平洋とインド洋をつなぐ重要な通り道に位置しており、また東南アジアの中央にあることから、現地で生産可能な企業は交通の利便性を生かして、製品を放射状に東南アジア各国へ運び、広範囲に市場をカバーすることができ、ブランドの影響力を高めることができる」と指摘した。(翻訳・編集/原邦之)

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