スウェーデンの首都ストックホルムで10日、ノーベル賞の授賞式が行われ、日本では大阪大学特別栄誉教授の坂口志文氏(生理学・医学賞)と京都大学特別教授の北川進氏(化学賞)の現地での様子が大きく報じられた。一方、中国SNSの微信(WeChat)では、名古屋大学などで教壇に立つ中国出身の董紅俊(ドン・ホンジュン)氏が授賞式に関連する身近な出来事を「私もうれしくなった」として報告している。

それは、朝の散歩の途中にあった偶然の出来事。通り掛かった眼科医院のドアに貼り紙がしてあり、「なんだろう」と思って読んでみたら「このたび身内がノーベル医学賞を受賞しました。授賞式に出席するため、12月5日から13日までストックホルムに行ってまいります」という休診のお知らせだったというもので、「ええっ!これはお祝い事だ!」と驚いた董氏は、この貼り紙に自身もすぐにうれしくなったことをつづった。

「ノーベル賞は遠い存在ではなかった」、在日中国人の男性が散歩中に見た貼り紙に感慨

そして、「家に帰って新聞を見ると、坂口教授と北川教授が日本時間11日未明にストックホルムで開かれた授賞式に出席したことが一面で報じられていた」と報告。「眼科医院の院長はきっと坂口教授のご親戚なのだろう」と思いを巡らせてから「改めてこの2人の優秀な科学者にお祝いを申し上げます」と再び祝意を示し、今回の出来事を通じて「ノーベル賞はそれほど遠い存在ではなかったのだ」と感じたことも書き込んだ。

「ノーベル賞は遠い存在ではなかった」、在日中国人の男性が散歩中に見た貼り紙に感慨

董氏は「聞くところによると、受賞者は親類や友人を15人まで授賞式に招待できるらしい」とも記し、最後は「いつか親しい友人の中から受賞者が現れ、努力が報われる場面を一緒に見届けられることを楽しみにしている」と期待を寄せた。(翻訳・編集/野谷)

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