2025年12月17日、中国のポータルサイト・捜狐に「日本のイラストレーターが中国のネットユーザーの一言に衝撃を受けた」と題した記事が掲載された。

記事はまず、「人はネット上で雑談していると、ついテンションがおかしい文章を投稿してしまいがちだ。近年中国で流行している『心理委員どこ?落ち着かないんだけど』のような意味不明なフレーズがその例だ。こうしたハイテンションな文章は、ちょっとした笑いを生むだけでなく、相手との距離を少し縮める効果もある。ただし、あまりにも抽象的すぎる文章は、中国人同士なら冗談だと分かるが、ネット文化を知らない外国人が目にすれば、驚かれてしまう可能性が高い」と説明した。

そして、「日本のイラストレーターである晴海にいな氏は、数多くの作品を手がけている。彼女の作品の多くはいわゆる大人向けの表現を含んでいるが、同ジャンルの中では比較的爽やかで、男女の純愛作品を好む層から高い支持を得ている。その画力と物語性の高さから、数多くのファンを獲得しており、女性のファンも少なくない。中には、彼女の作品を『最高級』と評する声もある」と述べた。

また、「晴海氏は創作以外にも、X(旧ツイッター)で活発な交流を楽しんでいる。中国語でファンに返信することも多く、先日も映画『ズートピア2』について中国のネットユーザーとやり取りをしていた。文章に機械翻訳らしさはあるものの、国境を越えてファンと交流したいという気持ちは伝わってくる。とはいえ、どれほど場数を踏んだクリエイターであっても、隣国のネットユーザーから届く謎めいたコメントには、さすがに肝を冷やすこともあるようだ。彼女はこのほど、自身のXで『漫画を描き続けていると監禁予告を受けることもある』と投稿している」とした。

晴海氏はXで“晴海的本子就是神老師我要把你関起来天天給我画(晴海さんの本は神です。あなたを監禁して、毎日私のために絵を描かせたいです)”とのコメントを受け取ったことを報告している。

記事は、「筆者には冗談として寄せられたものだと分かるが、日本人が必ずしも理解できるとは限らない。この件は中国で拡散され、事情を説明するために彼女の投稿にコメントを残す人が現れた。すると、彼女はこれに対し『ありがとうございます! 私もそういう褒め言葉だと思ってるので大丈夫ですよ。友人にも見せびらかしたことがあるくらいこのコメントが大好きです!!』と返信した」と紹介した。

そして、「その後、晴海氏を『かわいい』と称賛する声に混じって、新たに『このコメントは私の母国語なので非常に理解できますが、先生の作品は本当に衝撃的で美しいです。中国語で私たちはそれを『仙品』と呼びます。先生も私はあなたを閉じ込めて毎日あなたの絵を見たい(絶叫)(猿になる)(原始林に飛ぶ)(木の藤を飛ぶ)(バナナを食べる猿を飛ぶ)(絶叫)』という、さらに意味不明なコメントが投稿された。カッコ内の表現は正確な日本語翻訳とは言い難いが、その狂気は十分に伝わる。あるいは、狂気というものはどの言語に訳しても狂気なのかもしれない。少なくとも日本語版は、晴海氏を大いに笑わせたようである。どうやら、こうした抽象的なノリには国境が存在しないようだ」と結んだ。(翻訳・編集/岩田)

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