深センには24時間営業のフードバンクがあり、いつでもどこでも食品を受け取ることができる」と深セン市福田区にある24時間営業のフードバンクを紹介する動画が最近、市民の間で注目を集めている。

午後3時にフードバンクに足を運ぶと、第三者運営機関に所属する男性・曾さんが忙しそうに同日2回目の食品補充をしており、「老兵饅頭」という文字がプリントされた袋に入れられた蒸しパン「饅頭(マントウ)」を丁寧に専用ロッカーに入れていた。

曾さんによると、「これらのマントウは全て退役した老兵が、必要とする人に温もりある思いを届けたいという願いから寄付したもので、毎日その日に作られたマントウが時間通り届けられている」という。そして、運営チームは毎朝8時から9時の間に、企業が寄付した新鮮な野菜やパンなどを集中的にロッカーに入れており、「これらの物資の品目は充実しており、全てその品質問題ないことをチェックしている」とした。需要と供給の高精度なマッチングのおかげで、これらの物資は昼の12時までに、必要とする市民が受け取りに来るため、ほぼ残ることはないという。

今回インターネット上で大きな注目を集めている24時間営業のフードバンクは偶然に登場した愛のつまった場所ではなく、福田区が3年半をかけて「熟成」させてきた公益活動の成果だ。広東省初となる深セン市福田区のフードバンク公益プロジェクトは2022年5月に始動し、「食糧を節約し、浪費を根絶」という重要な指示に呼応し、「政府がプラットフォームを構築し、企業が参加し、社会組織が運営し、市民も共に管理、共有する」というスタイルで、物資の循環と愛ある支援の懸け橋が作られてきた。

深セン市福田区のフードバンク、3年半で延べ48.4万人利用、食糧195トン節約―中国

今ではフードバンク用のスマートロッカー22台が設置されており、福田区の10街道(エリア)を全てカバー。党群サービスセンターや古くからの団地、城中村(バラック地域)といった重点地域に焦点を合わせてレイアウトされ、愛のこもった物資を必要な人が受け取ることができるようになっている。

盒馬鮮生や永輝超市といった87企業が提携し、これまでに累計で48万4000点の食品が寄付され、延べ48万4000人が益を受けてきたほか、節約された食品は約195トンに達し、約390トンの炭素排出削減に貢献した。そして、省級、市級の公益栄誉を複数授与されてきた。(提供/人民網日本語版・編集/KN)

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