中国のポータルサイト・捜狐に、「『【推しの子】』第3期、なぜ私たちは進んで欺かれようとするのか」と題した記事が掲載された。

記事は、「第3期の予告映像が各プラットフォームで公開された時、多くの人が『【推しの子】』が帰ってきたことを実感した。

『芸能界の黙示録』とも称される同作は、より抑制されながらも、いっそう鋭い語り口を携えて、再び世間の視線の中へ戻ってきたのだ。同作はもはやアイドル産業の表層を暴くことに満足せず、カメラはさらに人の心の奥へと踏み込んでいく。そこでは、真実と演技が激しく引き裂き合っているのである」と述べた。

そして、「同作は第1期から一貫して、安全なアイドルアニメであることを拒絶してきた。資本の介入、ネット暴力、精神的崩壊、ファンの視線といった現実問題を容赦なくさらけ出してきたのである。第3期の予告映像では、星野アクアとルビーの兄妹が舞台の両端に立ち、一人は冷ややかなまなざしを向け、もう一人は甘美な笑みを浮かべる。これは単なるキャラクターの対比ではなく、母の名を継いだ2人が『見られる人生』の中でどの道を選ぶのかという、運命の分岐点なのだ」と論じた。

また、「制作陣は、真の葛藤がスポットライトの下にあるのではないことを理解しているのだろう。第2期と比べ、第3期のビジュアルはより抑制され、派手な演出が減らされており、登場人物の表情に焦点が当てられている。わずか約90秒の映像の中で、苦悩、ためらい、そして決断が眼差しの中をよぎっていく。これは見せ方を縮小したからではない。同作が描いてきた『最も残酷な戦いは常に心の中で起こる』というテーマに、いっそう忠実になった結果なのだ」と説明した。

さらに、「重要なのは、第3期が現実と同調しようとしている点である。人工知能(AI)による顔の差し替えやプライバシーの侵害、ファン経済に内在する構造的な搾取、そしてSNS時代に特有の、分断され不安定になったアイデンティティーといった問題が、いずれも物語の中に織り込まれていく。現実そのものが理不尽さを強める状況の中で、創作者たちは時代の変化に敏感に反応する作品づくりを選択した。その姿勢が、結果としてファンコミュニティーに強い共感を生み出している。業界関係者の間でも、同作を『残酷でありながらも誠実な鏡であり、愛のために無償で捧げる行為が伴う代償を映し出す作品だ』と評価する声も多い」とした。

そして、「声優陣の続投も、この感情的な結びつきをいっそう深めている。聞き慣れた声は単なるキャラクターの継続ではなく、彼らが重ねてきた成長そのものを背負っている。バーチャルアイドルやショート動画がスターの生まれ方を塗り替える現代において、同作の存在意義はますます大きくなっている。アイドルを美化することを拒み、むしろアイドルは神でも商品でもなく、さまざまな力に引き裂かれる1人の人間なのだと私たちに問いかける。雨の夜の東京を無言で映すあのティザービジュアル公開記念映像は、喧騒から一瞬逃れ、真実と向き合うための窓のように作用している」と言及した。

その上で、「26年初頭に第3期が放送される時、同作がもたらすのは単なる物語の議論にとどまらないであろう。それは『なぜ私たちは進んで欺かれようとするのか』という自己省察の場となるはずである。

最高のエンターテインメントとは、現実から目を背けさせるものではない。たとえその覚醒が痛みを伴うとしても、現実を直視させるものなのだ」と主張した。(翻訳・編集/岩田)

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