2025年12月22日、韓国メディア・韓国経済は、韓国で高まる「日本産ブリ」の人気が、日本国内におけるブリ価格の高騰を招いていると報じた。

記事によると、日本の農林水産省が発表した食品価格動向調査で、今月上旬のブリ(成魚)の価格は100グラム当たり439円となり、18年の調査開始以来、最高値を記録した。

これは前年同月比で約23%、平年比でも32%の上昇した価格となり、異例の高値だという。

こうした価格高騰の背景の一つとして指摘されているのが、韓国による日本産ブリの大量輸入だ。日本では養殖ブリが主流だが、今年は生産量が減少。一方、20年に約1万1000トンだった養殖ブリの輸出量は、24年には約2万7000トンへと急増しており、その主要な輸出先が韓国だとされている。

記事は「韓国では今年、国産ブリの不漁が深刻化し、入荷量が前年同期比で40%以上減少した」と指摘。「その結果、飲食店や水産業者が日本産ブリへの依存を強めており、特に年末の忘年会シーズンを迎えて需要は一段と加速している」と分析した。

また、価格について「韓国が輸入する日本産ブリの単価はドルベースで前年比約45%上昇し、為替の影響を含めたウォンベースでは50%以上の値上がりとなっているが、それでもなお、輸入量は増加傾向にある」と伝えた。

記事は、韓国の水産関係者の「日本産ブリは養殖のため脂の乗りが安定しており、品質への信頼が厚い」「若年層を中心に『国産より日本産の方がおいしい』と原産地を指定して購入する消費者も少なくない」とのコメントを紹介した上で、「こうした韓国側の活発な買い付けが日本国内の物価にも影響を及ぼしている」と伝えた。

そして、「今後も韓国で不漁が続けば、日本産水産物への依存度はさらに高まる可能性がある」と結んだ。

このニュースに対し、韓国のネットユーザーからは「韓国に国産がない以上、輸入に頼るのは仕方がない」「円安や価格高騰に関係なく、日本産は品質が安定している」「日本の養殖技術はやはりレベルが高い」などの声が寄せられた。

一方で、「以前は放射能問題を心配していたのに、結局は味を優先するのか」「最近のブリブームに便乗した飲食店の価格つり上げも一因ではないか」

「そもそもなんで最近ブームになっているのか分からない。一過性のものじゃないのか」「韓国国内で『国産』と偽って日本産を売るケースもあって皮肉だ。

むしろ日本産の方が評価が高いのに」「日本の物価を押し上げるほど買い付けている現状には複雑な気持ちになる」「輸入依存の構造そのものを見直すべきだ」といった声も見られた。(翻訳・編集/樋口)

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