韓国・アイニュース24によると、韓国は他国に比べ多胎児の妊娠・出産率が顕著に高く、母胎と胎児のためにも多胎を減らす政策を採る必要があるとの声が上がっている。

韓国保健社会研究院がこのほど公表した報告書によると、韓国の全出生児に多胎児が占める割合は15年の3.7%から昨年は5.7%に増加した。

多胎児の中でも3つ子以上の割合が2.4%から3.4%に増えている。

昨年の多胎児出生率は分娩1000件当たり28.8件で、世界の多胎児出生データベース(The Human Multiple Births Database)に含まれる国ではギリシャ(29.5件)に次いで2番目に高い水準となっている。同データベースの平均値は15.5件だった。

合計特殊出生率が世界最低水準にある韓国だが、多胎児の出生率は非常に高く、他国では減少傾向にあるのに対し、増加傾向にあるのが特徴だという。増加の理由は、出産年齢が上昇し補助生殖医療技術が発展する中、一度の妊娠・出産で2人以上の子をもうけ同時に養育しようとする「出産便宜主義」の現れだと分析している。

韓国女性の平均出産年齢は15年には32.2歳だったが、昨年は33.7歳となった。多胎児の場合の平均出産年齢は35.3歳だという。

こうした変化の中、多胎妊娠・出産支援政策も拡大されてきた。不妊治療の施術費支援、ハイリスク妊娠の医療費支援、早産児支援対策などに加え、各自治体による多胎妊娠祝賀金、産後ケア費支援の支給もある。ただ、主に妊娠中や出産前後の対応に集中した政策には問題があると、報告書は指摘している。多胎妊娠・出産は母子ともに相対的にリスクが高いだけに、推奨すべきことではなく事前の予防が必要だとしている。韓国と違い多くの国では2000年代前後に予防的アプローチに転換しており、多胎児の出生は減少しているという。

この記事に、韓国のネットユーザーからは「高齢出産、人為的な妊娠が増えたから」「試験管でつくった結果だろうね」「試験管施術は自然の摂理に反する」「双子以上を産んでくれるなんて感謝すべきじゃないか。記者は今の出生率を把握してるのか?」「双子を産むぞと思って選択できるとでも思ってるの?じゃあ双子以上を妊娠したらおろせとでも言うわけ?ふざけた記事だ」「出産便宜主義?何それ。頭がお花畑なの?双子以上を育てる苦労が分かってる?」といったコメントが寄せられている。(翻訳・編集/麻江)

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