2025年12月22日、韓国メディア・KBS NEWSは時速370キロで走行可能な世界で2番目に速い高速鉄道が、早ければ30年から韓国で試験運行を開始する見通しとなったと報じた。
記事によると、韓国の国土交通部は22日、「国家研究開発事業を通じて次世代高速鉄道の核心技術の開発が完了し、26年から車両製作に着手する」と発表した。新しい列車は、現在韓国で運行されている最高速度時速320キロクラスの高速鉄道「KTX‐青龍(チョンリョン)」をベースに、走行性能や安全性を含む高速運行技術をさらに高めたものとなるという。計画では、営業運転での最高速度は時速370キロ、設計上の最高速度は時速407キロに設定されている。
現在、主要国の高速鉄道の最高営業速度は、中国、フランス、ドイツ、日本でいずれも時速320キロだが、中国がすでに時速400キロ級の高速鉄道の試験運行を進めており、27年の営業運行開始を目指している。
記事は「今回の高速鉄道開発には、22年4月から4年間で総額225億ウォン(約24億円)が投入され、主要部品の小型化など、関連技術の集中開発も進められてきた」と伝えた。また、試験運行について、「30年初めからソウル近郊の平沢(ピョンテク)から中部の五松(オソン)を結ぶ区間などでスタートする予定」だとし、「実現すれば主要都市間の移動時間を1時間台に短縮できるとともに、高速鉄道分野における輸出競争力の確保につながる」と結んだ。
これについて韓国のネットユーザーからは「時速370キロはすごい。技術力は確実に世界トップクラス」「中国に次ぐスピードなら十分誇れる成果だ」「鉄道は韓国の数少ない世界レベルの輸出産業。国家プロジェクトとして正しい方向性」「飛行機よりも早く都市間を移動できる時代が来るかもしれない」「安全性まで考慮している点は評価できる」などの声が見られた。
一方で「実際に370キロで商業運行できる路線があるのか疑問」「建設費と維持費を考えると採算が取れるのか心配」「地方路線は老朽化しているのに、高速化だけ進めるのはバランスが悪い」「結局、首都圏だけの話になりそう」「速度競争に参入するより、地方への交通網の拡充など、快適性で勝負してほしい」などの声も見られた。(翻訳・編集/樋口)
South Korea has developed the EMU-370, a next-generation high-speed train capable of operating at 370 kilometers per hour (kph), making it the world’s second-fastest in terms of operating speed.
— The Infrastructure Think Tank (@infra_tt) December 22, 2025
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