2025年12月23日、韓国・韓国日報によると、サムスン電子とSKハイニックスの基幹技術を中国の競合社に漏えいした元サムスン電子役員ら10人が起訴された。サムスン電子が5年間で1兆6000億ウォンを投じ世界で初めて開発した技術・10ナノクラスDRAM工程技術を流出したもので、被害額は少なくとも数十兆ウォン(数兆円)に達するという。

ソウル中央地検情報技術犯罪捜査部は1年間にわたり半導体国家基幹技術流出事件を捜査し、産業技術保護法違反、不正競争防止法違反の嫌疑でサムスン電子の元部長(58)ら10人を起訴した。元部長は2016年9月、サムスン電子の元研究員(57)とともに、サムスン電子の企業秘密である18ナノDRAM工程情報を違法に取得し中国メーカー長鑫存儲技術(CXMT)に渡した疑い。

同年5月に設立されたCXMTは、元部長らを開発責任者として迎え入れ、韓国の技術を無断で使用。これを基盤にして中国で初めて、世界で4番目となる10ナノDRAM量産に成功したという。

また、CXMTのクリーン工程担当者(56)は、20年6月にSKハイニックスの下請け会社を介して、SKハイニックスの基幹技術で企業秘密のDRAM工程情報を違法に取得した疑いがもたれている。

検察は、この犯行によりサムスン電子は昨年の売上高が約5兆ウォン減少したとみている。とりわけ、韓国の全輸出額の20.8%を占める韓国半導体関連産業の規模などを考慮すると、今後、国家経済に発生する被害額は最少で数十兆ウォンに達すると予想している。検察関係者は「犯行当時、世界に唯一だった技術が丸ごと中国に渡され、量産までされたという非常に重大な事案」だと指摘。「国家経済と技術安保を脅かす産業技術の国外流出犯罪には厳正に対応していく」とコメントしている。

この記事に、韓国のネットユーザーからは「売国奴」「極刑でいいと思う」「財産没収のうえに極刑で」「無期懲役だ」「これは本当に国家を売渡したも同然」「本人と家族の名前、顔を公開すべきじゃないか?」「愛国心のかけらもない。二度と社会に出てこられないようにすべき」「裁判すらも必要ない。即、極刑だ」など、厳しいコメントが殺到している。

(翻訳・編集/麻江)

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