ブルーとブラックの小型路線バスがある朝、浙江省麗水市松陽県の客運総合サービスセンター停留所から出発し、新街頭停留所に向かった。よく観察すると、このかわいらしい外観の路線バスの運転席には運転手がおらず、バックミラーの位置にはセンサーカメラが搭載されている。

人民日報が伝えた。

松陽県人民病院に向かう李さんはこの「無人小型バス」について、「発進も停車もなめらかで、乗り心地も安定しているし、高齢者だと無料で利用できる」と口を極めてほめた。

定員8人の「無人小型バス」は数人の乗客が利用する他に、最前列に赤い腕章をつけた安全オペレーターが乗る。安全オペレーターの包建輝(バオ・ジエンフイ)さんは、「車体の周囲に設置されたレーダーとカメラは道路状況を全面的に感知し、速やかに減速するかブレーキをかける。さらにスマートブレーンにより、道路状況をリアルタイムで分析し、ルートを動的に計画する。道路に歩行者がいる場合は直ちに反応し、安定的に減速する」とした。

以前は路線バスの運転手だった包さんは、研修と試験を受けてから、現在の安全オペレーターの職に就いた。車両の全過程の運行状況を管理し、緊急事態が生じた場合には、手動操作を行うことがその主な仕事だ。

浙江スマート交通産業発展試行県である松陽の「無人小型バス」は、主要バス路線の1号線と2号線をカバーしており、客運センター、学校、病院、景勝地などを結ぶ。

麗水市蓮都区にはさらに、全長5.99メートルの「オーダーメイドマイクロバス」もある。このバスは決まった路線と停留所がない。市民は携帯電話で予約するだけでマイカーのようなポイント・ツー・ポイントの送迎サービスを利用できる。

乗り換えを心配する必要がなく、手間暇を省くことができる。

浙江省交通運輸科学研究院交通発展研究センターの白鴻宇(バイ・ホンユー)主任は、「路線バスの大型化から小型化、路線バスサービスの固定制からデマンド型、路線バスモデルの従来型からスマート型への変化は、伝統的なモデルを変え、ニーズに正確に応じるようになっている。これはサービスの効率を上げ、ランニングコストを下げ、路線バスの魅力を高める重要な模索だ。住民の満足度を高めると同時に、産業の発展を後押しし、都市路線バスの機能を体系的に高める」としている。(提供/人民網日本語版・編集/YF)

編集部おすすめ