2025年12月24日、中国メディアの第一財経は、中国で高級酒・マオタイ(茅台)酒の価格が1日で急騰する現象が起き、業界関係者からは「狂っている」との声が聞かれたと報じた。

記事は、マオタイ酒の市場価格が24日、この数日の安定的な値動きから突然急騰し、なかでも干支ボトルの「蛇年マオタイ」の卸売価格は1本当たり1770元(約3万9000円)から2000元(約4万4000円)と230元(約5100円)も値上がりしたと紹介した。

そして、複数の業界関係者の話として、来年の春節が2月17日と遅く、現時点で春節に向けた消費者需要の高まりが見られない中での大きな値上がりは「業者間の在庫確保や、さらなる価格上昇を期待する心理的要因によって引き起こされたもの」との見方が出ていることを伝えた。また、特に「蛇年マオタイ」の価格上昇が際立った背景には、2014年から始まった干支シリーズが完結することもあり、生産終了に伴う将来的な供給源を予測した転売業者が仕入れを強化した可能性があるとした。

マオタイ酒の価格が1日で爆上がり、業者「狂ってる」―中国

また、28日にはマオタイ酒の販売業者による会議が開かれる予定であることにも言及。会議では供給制限などの新たな方針が示されるとの憶測が流れていることを伝えた。また、ネット上では新製品に関する予測情報が活発に出回っており、実際の需要を伴わない市場の過熱を助長していると指摘した。

記事は、今後の価格上昇について業界関係者が「持続性は低い」とし、すぐに熱が冷めて価格が落ち着くか下落する見通しを示したことを紹介している。(編集・翻訳/川尻)

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