2025年12月25日、仏国際放送局RFI(ラジオ・フランス・アンテルナショナル)の中国語版サイトは、11月の中国市場における海外スマートフォンブランドの出荷台数が前年同期比で2倍以上となったことを報じた。
記事は、中国情報通信研究院(CAICT)が発表したデータで、11月の中国市場におけるスマホ出荷台数が前年同期比1.9%増の3016万台となり、このうちアップルのiPhoneを主とする海外ブランドスマホは693万台で同約2.3倍の大きな増加となったことを紹介。
また、海外ブランドの出荷台数が大きく伸びた要因は中国最大のECセール「独身の日(双11)」にあるとし、アップルがこれまでの強気な価格戦略を転換し、大手ECプラットフォームを通じて大規模な「下取りキャンペーン」や「期間限定割引」を展開したことにより、価格に敏感になっていた消費者の買い替えサイクルを刺激したと分析した。
さらに、iPhoneが依然としてハイエンド分野で強みを保っており、中国メーカーから折り畳みスマホなどの強力なライバル機が登場する中でもAppleのエコシステムに定着したユーザー層の支持が盤石であることも示されたと伝えている。
記事は一方で、昨年11月は華為技術(ファーウェイ)など国産ブランドの攻勢や消費の低迷といった影響が強く、特に外資系ブランドの販売が低迷していたことに言及。今年の倍増劇は、比較対象となる昨年の数値が低かったことによる「ベース効果」も大きく影響していると指摘した。
その上で、アナリストからは「11月の統計は季節的な色彩が強く出る。12月のクリスマス商戦から1月の春節(旧正月)商戦にかけて、iPhoneがこの勢いを維持できるかが次の焦点」との声が出ていることを伝えた。(編集・翻訳/川尻)











