三峡集団が25日に発表した情報によると、浙江省天台揚水発電所の初号機が正式に系統連系し、発電を開始した。同機の単体容量は42万5000キロワット(kW)で、中国国内で現在単体容量が最大の揚水発電用発電機となる。

華東電力網には新たに巨大な「モバイルバッテリー」とクリーンエネルギーの「調整装置」が加わった。人民網が伝えた。

先に発表された「揚水発電中長期発展計画(2021—35年)」では、2025年までに揚水発電の稼働総規模を6200万kW以上、2030年までに約1億2000万kW、2035年までに新エネルギーの高比率・大規模導入の需要を満たす、技術が先進的で管理が優れ、国際競争力の高い揚水発電の現代的な産業を形成し、揚水発電分野の大型中核企業群を育成することが明確に示されている。

中国単体容量最大の揚水発電所、初号機が系統連系・発電開始

業界関係者によると、従来型水力発電と比べ、揚水発電に設置される可逆ポンプ水車は双方向のエネルギー変換能力を備えている。電力需要のピークとオフピークの変動に応じ、上下調整池の落差を利用し、電力需要が低い時間帯には電力を用いて下部調整池の水を上部調整池へ汲み上げ、位置エネルギーとして蓄積する。一方、電力需要が高まる時間帯には、蓄えた位置エネルギーを再び電力へと変換する仕組みだ。

浙江天台揚水発電所は、国家の「揚水発電中長期発展計画(2021—35年)」における「第14次五カ年計画(2021-25年)」期間の重点実施プロジェクトで、単体容量42万5000kWの可逆ポンプ水車4基を設置し、総設備容量は170万kWに達する。プロジェクト完成後は、華東電力網に柔軟な需給調整能力を提供し、新エネルギーの消費を後押しするとともに、電力網の安全かつ安定した運用を確保する。(提供/人民網日本語版・編集/YF)

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