2026年1月1日、シンガポールメディア・聯合早報は、中国のネット上で発表される人工知能(AI)を用いた名著や歴史、革命を題材とした「魔改造」作品について、中国当局が特別取り締まりを実施する通知を発表したと報じた。

記事は、中国国家ラジオ・テレビ総局が12月31日に通知を発表し、1月1日から全国範囲で1カ月間にわたる「AI魔改造動画」の特別取り締まり活動の実施を明らかにしたと紹介。

通知では、一部のネットアカウントがAIツールを乱用し、古典的な映像作品やアニメに対して低俗な改変を行っており、権利侵害を助長するだけでなく、未成年者による正しい文化的認識や現実感の形成を妨げていると指摘したことを伝えた。

また、具体的な取り締まりの対象について、「四大奇書(三国志演義、水滸伝、西遊記、紅楼夢)」や歴史・革命題材、英雄・模範的人物などを描いたドラマ作品をベースにしたAI改変動画で、原作の精神やキャラクターイメージを著しく損なうもの、基本的な歴史認識を覆すもの、流血や暴力、猟奇的で低俗な表現を含むもの、中華文化を改ざんして「真実の歴史や中華文明に対して明らかに誤った認識を生じさせる」動画などが取り締まりを受けることになると説明した。

さらに、子供に親しまれているアニメキャラクターを改変し、暴力やソフトポルノ的な内容を含ませた「エルサゲート」動画についても同時に一掃される方針で、広電総局は動画プラットフォームに対し、コンテンツ審査や違反動画の削除、アカウント処分を強化し、「魔改造動画」のまん延を食い止めるよう求めていると伝えた。

記事は、当局が取り締まりに動き出した背景として、中国のネット上で24年末から「宮廷の諍い女」や「紅楼夢」「西遊記」など有名作品のシーンをAIで改変した動画が流行しており、広電総局が当時から調査と整理を求めていたことを紹介した。(編集・翻訳/川尻)

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