中国のポータルサイト・捜狐にこのほど、「名探偵コナン」の灰原哀が多くのファンを引きつける理由について言及した記事が掲載された。

記事の筆者はまず、「初めてテレビで灰原哀の登場を見た時、彼女はただの組織の殺し屋だと思っていた。

1、2話程度で江戸川コナンに敗れ、逮捕されるか逃亡するかのどちらかだろうと予想していたのだ。しかし、原作者・青山剛昌氏の用意した展開は予想を完全に裏切った。『黒の組織から来た女 大学教授殺人事件』のラストで、灰原はコナンに向かって『あなたとは長い付き合いになりそうね』と語る。まさか、その『長い付き合い』が20年以上も続くことになるとは思いもしなかった」と述べた。

続けて、「恐らくこれこそが、コ哀(コナンと灰原哀)ファンが存在する理由かもしれない。私たちがテレビやパソコンをつけるたびに、コナンと灰原が共に登校し、子どもたちと一緒に遊び、共に事件を解決する姿が描かれてきた。灰原は常に彼の最も頼れる相棒だ。コ哀を支持する人々は、おそらくコナンをうらやましく思っているのだろう。これほど聡明で、かつ芯の強い異性が常に隣に寄り添っているのだから」と言及した。

また、「かつて『灰原哀を好きな人は、きっと多くのままならない事情を経験してきた人だ』という趣旨の記事を読んだことがある。灰原はかつて黒ずくめの組織の一員であり、APTX4869という薬の製造に関与し、組織に利用されて悪事に手を貸していた。しかし、彼女の置かれた状況を誰もが理解できるわけではない。

青山氏は薬の開発経緯やジンがどこまでその薬を理解していたのかをあえて詳細には描いていない。 しかし、もはやそれらは重要ではないのだ」とした。

そして、「灰原が組織の毒薬を作った張本人だと批判されることは少なくないが、筆者はそれを重要だとは思わない。宮野志保(=灰原)が組織に組み込まれた時、彼女は1人の少女にすぎなかった。自分が作った薬で命を落とした人々を、実際に目にしたことはなかったかもしれない。あるいは抵抗を試みたものの、組織の脅しに屈して戻らざるを得なかったのかもしれない。彼女は人を殺すために薬を作ったのではなく、生き延びるためにそうしたのだ」と擁護した。

その上で、「これこそが、灰原が多くのファンを引きつける理由の一つだろう。彼女には勇敢で聡明な一面がある一方で、もろく臆病な一面もある。その複雑な性格が彼女に奥行きを与え、よりリアルな存在にしているのだ。しかし、姉の死をきっかけに、灰原は耐えきれなくなりついに逃亡を選ぶ。そこで彼女はコナン、すなわち工藤新一に出会う」と説明した。

さらに、「特筆すべきは、初期のコナンは決して『恋愛に疎い、無神経な男』ではなかったということだ。他人に迷惑をかけることを恐れて自ら命を絶とうとする灰原に対し、コナンはただ否定するのではなく『やばくなったらオレがなんとかしてやる』と言い切った。彼女が高熱を出した時には、一晩中付き添って看病した。彼女を暗闇と恐怖から救い出し、光のある場所へと導いたのは、間違いなくコナンだったのだ」と強調した。

筆者は、「灰原が黒ずくめの組織による被害の責任を負うべきだとは決して思わない。なぜなら、本当に責任を負うべきジンやベルモットのような人物が、時に英雄視されることさえあるからだ。皮肉なことに、一部の人々は灰原を『殺人犯』と呼び立てるが、彼らは真の犯罪者を見逃している。冷酷無情な組織において、彼女はただ追い詰められた哀れな1人にすぎない」と指摘した。

そして、「コナンの気遣いと寄り添いによって、灰原は次第に過去の影から抜け出していった。コナンは常に彼女にとって揺るぎない支えであり、彼女にぬくもりと希望を与えてきた。この無条件な支え合いこそが、コ哀という関係の最も心を打つ部分だろう。2人は決して離れず、互いを支え続けてきた。

それは一方的な支配や依存ではなく、互いの真心と約束に基づいた関係である。コ哀を支持するファンはみんな、彼らがいつか幸せになることを願っている。たとえ画面越しであっても、2人が永遠に離れない姿を見続けたいのだ」と結んだ。(翻訳・編集/岩田)

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