中国で2025年、前方視的にレイアウトされた未来産業であるエンボディドAIが「第15次五カ年計画(2026-30年)」の提案に盛り込まれた。簡単に言うと、エンボディドAIとは物理的な身体を持つAIを指し、思考するだけでなく、自律的に行動することができる。
25年の年初にはまだぎこちない動きを見せていた人型ロボットだったが、年末には難度の高い前方宙返りができるようになるなど、わずか1年の間に驚異の進歩を遂げた。
宇樹科技(ユニツリー・ロボティクス)の高遠(ガオ・ユエン)氏は、「この汎用人型ロボットは滞空時間がとても長い。瞬間的に、非常に強い力で飛び上がり、手や膝を使った三点支持をすることなく、2本の足だけで着地することができる。この難度は非常に高い」と語っている。
ロボットの滑らかな動きや安定性の向上を実現しているのは、複雑なモーションコントロールアルゴリズムだ。簡単に言うと、それは「人間の小脳」に当たる。
この汎用人型ロボットは25年12月、身体能力の限界に挑戦した。高性能固体動力電池や自在に曲がる29の関節が搭載され、最大トルクは450Nm。総合身体能力は90%の成人男性を上回っている。簡単に言うと、トルクが大きいほど、自由度が高く、力が強いほど、動きも滑らかになる。
ソフトウェアのアルゴリズムから、ハードウェアの電気モーター、減速器、モーションコントローラーに至るまで、全てを独自に研究開発するというのが、企業がコア競争力を構築するアプローチとなっている。
企業の独自の研究開発の意欲を掻き立てているのは、強力な技術的サポートだ。
衆擎機器人(EngineAI)の趙同陽(ジャオ・トンヤン)創業者兼最高経営責任者(CEO)は、「約半分の部品を、半径約10キロ以内で調達することができる。また、80%の部品は40キロ以内で調達することができる。上から下までの全ての部品は、急ぎの場合、当日に行って、そこで待ち、基本的にその日に受け取ることができる」と説明する。
実践しながらアップデート
実際のシーンにおいて、ロボットは成長と進化を続けている。そうした工業向け人型ロボットはすでに、中国の複数の新エネ車工場の生産ラインで活躍するようになっている。
優必選科技(UBTECH)の譚旻(タン・ミン)最高ブランド責任者(CBO)は、「各新エネ車は出荷される時、テストを行うスタッフは、充電ポールの充電口を手に取り、車のバックドアを開け、テスターまたは充電ポールと接続し、テスト対象の部品の合否を確かめる作業を行う」と説明する。
同じことを何度も繰り返す単純作業ではあるが、危険が伴うこの作業をロボットが担うようになっており、工業の分野でその価値を発揮している。現時点で、こうしたロボットはすでに、組み立て作業や品質検査の実技訓練を受けており、生産効率は人間の30~40%に達している。
実際の社会における応用シーンを見てみると、医療から介護、リハビリ、また、エネルギー探査から緊急時災害救助に至るまで、ロボットは現在、急ピッチで実技訓練を受けている。そして多種多様なロボットは、今まさに数多くの業界にエンパワーメントしている。











