中国メディアの澎湃新聞は13日、「中国が一気に20万基の衛星の申請を出す、何を意味するのか」との記事を掲載した。

記事は、中国メディアの科技日報の報道として、2025年12月25~31日に中国が国際電気通信連合(ITU)に対し、新たに20万3000基の衛星についての周波数および軌道に関する申請を提出したと説明。

これは中国史上最大の集中申請であると指摘した。

その上で、注目点として、申請されたうちの約19万3000基分が「無線電創新院(正式名称『無線電頻譜開発利用・技術革新研究院』)」という機関名義で出された点に言及。「単なる研究所ではなく、国家無線電監測センターや雄安新区管理委員会など計7機関が共同で設立しており、衛星資源の確保が国家戦略レベルに引き上げられたことを示している」とした。

そして、今回の大量申請の背景にあるのが低軌道(LEO)資源の国際的な争奪戦だと説明。「低軌道衛星は通信遅延が小さく、打ち上げや運用コストが低いため、通信や衛星インターネットに最適とされるが、その空間には限りがある」とし、「ITUの制度では、衛星の周波数・軌道は『先願優先(早い者勝ち)』で管理される。つまり、先に申請した者が優先権を持ち、後発の企業や国は同じ資源を利用できない。このため、実際にすぐ打ち上げるかどうかにかかわらず、まず申請して押さえることが重要な戦略となっている」と解説した。

記事は、「申請から7年以内に最初の衛星を打ち上げ、その後の7年以内にすべての衛星の打ち上げを完了すればよいとされている」とし、申請自体は他国への牽制の意味合いを持ち、提出しても実際に打ち上げに至らないケースも少なくないと紹介。一方で、「中国は申請だけして終わりではない」とし、2025年には年間のロケット打ち上げが92回に達していること、昨年末時点で中国の商業衛星は約800基が軌道上にあり、1年で300基以上が新たに投入されていることなどを実際の成果として挙げた。

そして、「中国ではすでに複数の巨大衛星インターネット計画が進行中で、最終的に5万基超の衛星が打ち上げられる見通し」とする一方、「現時点で実際に軌道上にあるのは計画の1%程度にすぎず、今後は膨大な打ち上げ能力が必要となる」と課題も指摘。それでも、「中国の宇宙開発ビジネスは『政策主導の育成期』から『産業化の爆発期』へと移行する転換点に差し掛かっている」との見方を紹介し、「2026年はその本格的な加速が始まる『元年』となる可能性があり、中国主導の宇宙産業競争は今後さらに激しさを増しそうだ」と伝えた。(翻訳・編集/北田)

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