2026年1月14日、仏国際放送局RFI(ラジオ・フランス・アンテルナショナル)の中国語版サイトは、タイで倒壊したクレーンが旅客列車に直撃する事故が発生し、少なくとも32人が死亡、60人以上が負傷したと報じた。
記事は、タイ東北部ナコンラーチャシーマー県シーキウ郡で14日午前9時ごろ、高速鉄道工事に使用されていた大型クレーンが線路側に倒壊し、バンコク発ウボンラーチャターニー行きの特急旅客列車に直撃したと紹介。列車3両が脱線・横転し、クレーンの直撃によって車両が真っ二つになったほか、一部車両からは黒煙が上がったと伝えた。そして、乗車中の約190~200人中少なくとも32人が死亡、60人以上が負傷(うち7人が重傷)し、行方不明者が3人いるとした。
また、地元メディアが放送した映像では、救助隊員が横転した列車に駆けつけ、残骸から黒煙の立ち上る様子が映し出されているとしたほか、近隣住民が「大きな爆音が響き、その後2回の爆発音がした」「現場に3人が倒れているのを見た。頭部に重傷を負い、腕を骨折していた」と語ったことを伝えている。
その上で、事故を引き起こしたクレーンについて、中国が「一帯一路」の枠組みで技術支援を行い2017年に着工した、国内初の高速鉄道建設プロジェクトに使用されていたものだと説明。ラオス経由でバンコクと中国南部雲南省昆明市を結び、総事業費は50億ドル(約7900億円)を超え、28年完成を目指していると紹介した。
さらに、中国がこのプロジェクトを通じて東南アジアでの影響力を強化することを目指しており、タイ側は中国への依存を強め、米国との関係を損なうのを避けるため、プロジェクトの全額費用を自国負担することを主張してきた経緯があるとも指摘。影響力を保ちたい中国は技術支援を提供し続けているものの、今回の事故については中国外交部が「この区間はタイ企業が建設しているようだ」とのみコメントしたことを伝えている。
記事は、タイのアヌティン・チャンヴィラクン首相は事故原因の究明を呼び掛け、「責任の所在を明らかにすべき。繰り返し事故を起こす建設会社をブラックリストに載せる法律改正の時期だ」と語ったことを紹介。当事者とされる企業は「イタリアン・タイ・デベロップメント」で、昨年3月のミャンマー地震(M7.7)の際にバンコクで中国中鉄十局(CRCC10)との共同企業体が建設していたビルが倒壊した事故をはじめ、ここ数年は複数の大きな事故に関与してきたと報じた。
また、タイでは安全規則の徹底が不十分であるために、工業・建設現場・交通分野での事故が頻発しており、20年には貨物列車が宗教儀式参加者の乗ったバスと衝突し、18人が死亡したと伝えている。(編集・翻訳/川尻)
— 中国動画 (@RC00547555) January 15, 2026











