先端技術を駆使して考古学的調査に取り組む中国の考古学者はこのほど、古い時代のDNAを解析する技術を利用して長江下流地域で発掘した南宋時代(西暦1127~1279年)のミイラの家系と病気の遺伝的感受性などについて研究を進めた際、思いもよらず東洋のミイラづくりの「防腐剤のレシピ」を解明しました。関連する研究成果をまとめた論文は1月13日、遺伝学とゲノム科学の国際的な学術誌であるジャーナル・オブ・ジェネティクス・アンド・ゲノミクス(JGG)に掲載されました。
中国東部の江蘇省にある常州市考古研究所は2018年、市内の周塘橋で考古学的調査した際に、南宋時代のミイラを発見しました。墓誌の記載によるとこのミイラは52歳の男性で、解剖によりアテローム性動脈硬化などに罹患していたことが確認されました。ミイラは外観だけでなく脳や内臓も完全に保存されており、出土後にも濃厚な香りを漂わせていました。
大きな謎は、およそ800年あまり前の南宋時代の遺体が腐ることなく、香りすら漂っていたことでした。復旦大学の研究チームはこの謎を解くために、多角的な総合研究を実施しました。検査の結果、常州で出土したミイラからは主に龍涎香(りゅうぜんこう)、龍脳香(りゅうのうこう)、没薬(もつやく)、さらに少量の乳香、沈香といった香料成分が検出されました。
復旦大学科学技術考古研究院の文少卿准教授は、「この防腐香料の配合比率を正確に特定することは困難だが、中国のミイラ製作技術の神秘のベールはすでに剝がされた」との見解を示しました。(提供/CRI)











