2026年1月19日、中国のポータルサイト・捜狐に「日本の漫画編集者が『最近の漫画編集者志望が、驚くほど漫画を読んでいない』と嘆いた」とした記事が掲載され、中国のゲーム業界関係者である筆者が共感を示した。

記事は、「日本のベテラン漫画編集者・石橋和章氏がこのほど、自身のX(旧ツイッター)で『最近の漫画編集者志望が、驚くほど漫画を読んでいない話』と題したコラムをつづった。石橋氏は漫画編集者を育成していて『え?なんで漫画編集者志望したの?』と何度もツッコみ、心の中で怒りを覚えていたという。これは一見すると、古い世代の『業界の愚痴』に聞こえるが、よく読むとこの問題は想像以上に深刻で、漫画業界だけの話ではないことが分かる」と述べた。

続けて、「多くの1980年代生まれ、90年代生まれにとって、漫画を読むことは特別に意識して身につける習慣ではなかった。実家の本棚、友達の家、床屋、病院、親戚の家、喫茶店、そしてコンビニの立ち読み。好き嫌い以前に、漫画は自然に視界に入ってきた。しかし今は状況が完全に逆転している。家に本棚がなく、紙の漫画を置かないため、漫画は『どこにでもあるもの』から『選んで読むコンテンツ』へと変わってしまった」と説明した。

記事は、「石橋氏によれば、最近の漫画編集者志望の動機はおおむね『エンタメ業界で働きたい』『IPに関わりたい』『クリエイターを支えたい』『なんとなく面白そう』といったものだという。聞こえは良いが、問題はその動機の中に『漫画そのもの』がほとんど含まれていない点だ。一部の人は、漫画編集者とは漫画家と連絡を取り合う『コミュニケーション役』だと考えているのだろう。しかし実際には、企画力、判断力、伴走力を同時に求められる総合職である。そしてこの三つはすべて、膨大な量の漫画を読むことに基づいている」と言及した。

また、「石橋氏は、読書量は引き出し、比較した数は判断力、文脈理解は未来予測だとし、漫画を読んでいない編集者は、音楽を聴かない音楽プロデューサーみたいもので、仕事としては成立しないと指摘した。さらに危険なのは、『読んだふり』をすることだと言い、解説動画やまとめ動画を見ただけで、漫画を読んでいないのに『理解した気になる』人がいる。その多くは悪意があるわけではないが、だからこそ自分の読書量が不足していることに気づきにくいと意見した」とした。

さらに、「石橋氏は、漫画編集者は『センス職』ではなく『読書量職』だとし、センスは莫大(ばくだい)なインプットでしか身に付かないと断言した。また、企画会議では、しばしば『これ、過去10年で何に近い?』『類似失敗例、三つ言える?』『このヒロイン像、どの系譜?』といった質問が投げ掛けられるというが、漫画を読んでいない人はこうした質問に全く口を挟めない。このような環境では、読書量が発言権になるのだと、石橋氏は強調している」と説明した。

そして、「筆者もゲーム業界にいるが、同じような感覚を持っている。10年前なら、新作ゲームが出れば、業界関係者はとりあえずプレイするのが普通だった。しかし今の新人の多くは、そもそもゲームで遊ばないか、人気作を数本だけ遊ぶだけで『この業界に入りたい』と言ってくる。ゲームを遊ばないのに一体どうやってゲーム業界に入るのか。一部のプラットフォーム上でもよくこのような奇妙な質問を見かける」とつづった。(翻訳・編集/岩田)

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