中国国家統計局は1月19日、2025年の国民経済の状況を発表し、国内総生産(GDP)が初めて140兆元(約3080兆円)に達し、前年比5.0%増となったことを明らかにした。国際通貨基金(IMF)と世界銀行は中国経済の成長見通しを上方修正し、その「顕著な強靭性」を指摘している。
25年は第14次五カ年計画(21~25年)を締めくくる年にあたり、この5年間で経済総量は110兆元(約2420兆円)から140兆元(約3080兆円)へと4年連続の躍進を達成し、年平均5.0%の成長を維持した。この伸びは世界の主要経済体の中でも依然として上位に位置している。さらに注目すべきは成長の質が変化している点だ。消費の経済成長への貢献率は5割を超え、ハイテク製造業が占める割合は17.1%に達し、新エネルギー自動車の販売台数は全体の50%を超えた。社会全体の研究開発経費投入強度も2.8%に達し、初めて経済協力開発機構(OECD)加盟国の平均水準を上回った。これらの指標は、従来の安価な労働力と大規模投資に依存した経済モデルから、イノベーションやグリーン、内需に駆動された新しい質の生産力へ転換されたことを示している。
IMFは中国経済が投資駆動型から消費駆動型へと移行していると指摘する。世界銀行も年金基金などの非銀行金融機関の発展が国民の消費潜在力を引き出す鍵になると強調する。これらの指摘の背後には、中国の内需市場が本格的に開かれるかどうかに対する国際社会の深い関心がある。人口14億人の消費能力が系統的に活性化されれば、その影響力は従来の輸出牽引型モデルをはるかに上回るとみられる。
過去1年を振り返ると、中国経済は「質の高い発展」へ進む特徴を鮮明に示した。
25年に140兆元に達した経済総量は、単なる数字の跳躍ではなく、第14次五カ年計画期の中国経済の量と質の両立した成長を示す。過去5年間の経済増加量は35兆元を超え、これは世界で3番目に大きな経済規模の国の年間GDPに匹敵する規模だ。1人当たりGDPは約1万3400ドルに達し、2年連続で1万3000ドル台を維持し、発展の質の着実な向上を裏付けている。中国は世界経済の17%を占める規模で世界成長の約30%に貢献し、世界経済の回復が力不足の中で「動力源」と「安定器」としての役割を果たしている。
140兆元は段階的な成果であると同時に、新たな出発点でもある。現在の中国経済は依然として地政学的な緊張や保護主義の高まりといった複雑な外部環境、内需潜在力のさらなる解放の必要、不動産市場の調整といった構造的課題に直面している。しかし、世界経済フォーラム(WEF)のボルゲ・ブレンデ総裁は中期的にも長期的にも中国経済の展望は明るいと指摘している。日本にとってこれは競争圧力である一方、協力の機会も広がるだろう。











