2026年1月22日、中国のポータルサイト・騰訊網に、ソニーが中国家電大手TCLと合弁会社を設立し、テレビ事業を移管することを発表し、日本勢のテレビ製造が事実上の終焉を迎えたとするセルフメディア・遠川科技評論の記事が掲載された。

記事は、20日にソニーが「Sony」および「BRAVIA」ブランドの運営権を中国のテレビ大手TCLとの合弁会社に移管することを決定したと紹介。

新会社はTCL側が51%を出資し経営権を握ることから、ネット上では「SonyがTony(TCL製Sony)になった」とやゆされる事態を招いていると伝えた。

また、この動きは一般消費者には衝撃であるものの、産業界には想定内のニュースであると指摘。その理由として、ソニーにはパネル生産能力がなく、長年パネルはLGやTCLから調達し、製造もTCLへの委託に頼っていた実態を挙げ、自社のロゴを貼ってブランドプレミアムを稼ぐだけの構造は、すでに限界だったと評している。

そして、今回のソニーのテレビ事業切り離しに象徴される、かつて栄華を誇った日本のテレビブランド敗退の根源について、原価の70%以上を占めるパネルの生産能力を失い、価格決定権を奪われた点にあると分析。1990年代には世界シェアの90%を誇った日本勢が、アジア通貨危機後に巨額の「逆張り投資」を敢行した韓国勢や、大規模な投資をバックに成長してきた中国勢に圧倒され、2012年には主要3社(ソニー、パナソニック、シャープ)の赤字総額が1兆6000億円に達するなど総崩れになったと振り返った。

さらに、かつての日本メーカー「四天王」のうち、シャープは鴻海(ホンハイ)へ、東芝はハイセンスへ売却され、パナソニックも売却先を模索し漂流していると紹介し、2024年にシャープ堺工場が停止したことで、液晶パネルは誕生の地である日本から完全に消滅したと伝えた。

記事は、日本メーカーがテレビ事業の悪化した12年以降、利益率の低いテレビを捨ててイメージセンサーや車載電池など上流の部品事業へ活路を見いだしてきたとしつつ、下流の最終製品でシェアを失えば、高収益な部品事業も孤立無援になると指摘。いわゆる「端末ブランドのサプライヤー化」が進む中、ソニーのイメージセンサーやパナソニックの電池も、かつてのパネルと同じ運命をたどらない保証はないと論じた。

記事は全体を通じて、日本が半世紀かけて築いた頂点から20年をかけて転落した歴史を「長い別れ」と表現し、電子産業に永遠の「王権」は存在しないという論理を展開した。(編集・翻訳/川尻)

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