25日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、ポーランド国防省が中国ブランド車による軍事基地への立ち入りや戦略的要衝付近での駐車を禁止する措置を検討していると報じた。

記事は、ポーランド国防省が準備を進めている新規制案の内容を詳細に紹介。

中国製車両による機密エリアへの接近を禁じることに加え、現役の軍人が公務用の携帯端末を中国製車両の車載コンピュータに接続することを禁止する条項も含まれているとした。

そして、中国製車両に対する規制を強化する条項からは、中国の電気自動車(EV)メーカーが自社の車両を「四つの車輪がついたスマートフォン」と形容するほど、高度な通信・情報処理機能を備えている実態を重く見たものだと分析している。

また、ポーランド政府による警戒感の背景には、国内における中国製EVの爆発的な普及もあるとし、昨年には販売台数が前年比で4倍に急増したことを指摘。競合他社に比べて価格が一般的に15~20%ほど安く、なおかつ先進的な技術を搭載している中国車が、新しもの好きなポーランドの消費者の志向に合致した反面、データセキュリティー上の懸念を表面化させることになったと解説した。

記事はさらに、ワルシャワのポーランド東方研究センターに所属する中国問題専門家、パウリナ・ウズナンスカ氏が1カ月前に発表した報告書が社会に大きな波紋を広げたと紹介した。

報告書の内容について記事は、中国メーカーがスマートカーの研究開発で世界をリードする一方、車両に搭載された大量のセンサーや高解像度カメラ、レーダー機器が車内や車外のデータを全面的に収集可能である点に警鐘を鳴らしたほか、極端なケースではスパイ活動やサイバー攻撃、さらには軍事作戦に転用される恐れがあると指摘したことを伝えている。

また、ウズナンスカ氏が「欧州の道路を走行するほど収集データの精度が高まる」と警告するとともに、中国自身が外国メーカーのスマートカーに対して厳格な規制を敷き、技術の進歩に合わせて随時ルールを更新するのと同様に、欧州連合(EU)も中国側のリスク管理措置を参考にすべきだと提言したことを紹介した。

記事はこのほか、ポーランド国際問題研究所の専門家であるマルチン・プシホドニャク氏が国防省の新規制について、実際に起きるかは別として、可能性がある以上は事前対策が必要という意味で「病気を予防するためのワクチン」に例えたことにも言及した。(編集・翻訳/川尻)

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