2026年1月26日、第一財経は、過去10年で金価格が約5倍に急騰した一方、ダイヤモンドの資産価値が暴落し、両者の運命が鮮明に分かれていると報じた。
記事は、20年前に結婚の記念として10万元で購入したダイヤモンドの指輪が現在は中古市場でほぼ値がつかない一方、当時グラム当たり100元(現在のレートで約2200円、以下同じ)台の安値で揃えた100グラムの金の装飾品が、現在の価格高騰によりちょうど10万元(約220万円)の価値となったという女性のエピソードを紹介した。
また、8年前に「ダイヤの方が資産価値を保てる」という助言を信じて2万元(約44万円)近くで指輪を購入した女性が、現在の買取価格が400元(約9000円)にも満たず、むしろプラチナの台座の方が価値があるという現実に直面している例を伝え、時代の節目の読み違えが資産価値に大きな差を生んだと評した。
そして、ロンドン金現物価格が2015年の1オンス=1000ドル(約15万5000円)付近から直近では5100ドル(約79万円)を突破し、約5倍の高騰を見せたと説明。対照的に国際ダイヤモンド取引所(IDEX)の指数は22年のピークから45%以上も下落しており、昨年1年間だけで0.5カラット石の値下がり率が20%以上に達したことを伝えた。
さらに、こうした状況は資本市場にも直接影響し、金大手の紫金鉱業の時価総額が1兆元(約22兆円)を突破した一方、有力ダイヤブランドの株価はピークから8割以上も下落したと紹介している。
その上で、価格が逆行した要因について、まず需要面での「結婚離れ」を挙げ、日本で23年の婚姻数が戦後初めて50万組を割り込み、韓国でも婚姻届出数が11年連続で減少したことを指摘した。
供給面では、天然物の10分の1から5分の1の価格で提供される人工ダイヤモンドの台頭が決定的な打撃を与えたと分析。中でも中国は世界の人工ダイヤ生産能力の約63%を占める中心的存在であり、わずか数週間で量産可能な代替品の出現が、希少性を誇ってきた天然ダイヤの供給体制に直接的な衝撃を与えたと解説した。
記事は今後の展望について、金価格は米国の債務総額増加などによる通貨不安などを背景に、引き続き堅調に推移する可能性が高い一方、ダイヤモンド市場は、消費向け人工ダイヤがインドの生産能力放出による価格下落の直撃を受けるなど、需給構造の再構築による圧力が続くと予測した。
一方で、人工ダイヤには人工知能(AI)チップの放熱素材としての活用など、30年には最大1500億元(約3兆3000億円)規模に達する新たな産業需要への期待があることにも言及。上海ダイヤモンド取引所の林強(リン・チアン)総裁が、短期的には在庫や金利変動に左右されるものの、天然ダイヤの採掘量の減少こそが将来的な価格の安定的成長を保証するとの見解を示したことを伝えた。(編集・翻訳/川尻)











