2026年1月23日、中国のポータルサイト・捜狐に「『ONE PIECE』や『NARUTO-ナルト-』の背後にある中国の小さな都市」と題した記事が掲載された。

記事は、「山東省には16の地級市があり、その一つに東営市がある。

石油産業で知られるこの都市の中でも、利津県は長らくアニメとは無縁の存在であった。しかし近年、この小都市が日本のアニメ作品を下支えする制作拠点として注目を集めている。利津県人民政府の公式アカウント・利津発布は、利津データ産業園に進出した初の韓国資本企業・華韓(東営)動漫有限公司が、『ONE PIECE』『NARUTO-ナルト-』などのアニメ制作案件を受注し、原画、動画、着色などを担う100人規模の専門チームを稼働させていると報じた。この事実は、海外アニメ情報メディア・Animeupdatesによっても裏付けられている」と述べた。

その上で、「実は、中国のビデオゲーム『黒神話:悟空』の一部アニメーションも同地で制作されたものである。この頃から、利津県は日本や韓国の大型アニメ作品の外注拠点として本格的に存在感を示し始めた。もっとも、中国のアニメーターが日本・韓国作品の制作を請け負う歴史は、11年前後までさかのぼる。当時、杭州・建徳市のアニメ制作会社・雨歌動漫制作有限公司が外注業務を開始し、『名探偵コナン』『ONE PIECE』『NARUTO-ナルト-』『聖闘士星矢』などの日本のアニメ作品を手掛けていた。その後も貴陽市の君子謙行科技伝媒有限責任公司などが続き、中国企業が海外の人気アニメ作品を外注制作することは、すでに珍しい話ではなくなっていた」と説明した。

「ONE PIECE」や「NARUTO」を下支えする中国の小さな都市―中国メディア
利津産業園

一方で、「当初の業務は、いわゆる『第二原画』や『動画』といった労働集約型工程が中心で、利益率や発言権は限定的であった。しかし現在では、中間工程にとどまらず、第二原画や特効合成、背景のコンセプト設計、リメイク用素材の制作に至るまで、制作全工程への参加が実現している。こうした動きはアニメ制作に限らない。

貴州省畢節市にある明月工芸美術有限公司は、日本の大手アニメ玩具メーカー3社が出資する中核フィギュア製造企業であり、高級アニメフィギュアの研究開発と生産を担っている。同社の受注は、25年初頭の時点ですでに27年分まで埋まっているという。これは、アニメ制作から関連商品の実体生産に至るまで、中国がすでに日本・韓国アニメ産業チェーンの重要な節点に深く組み込まれていることを意味している」と言及した。

記事は、「では、なぜこうした拠点は大都市ではなく、小都市に集中しているのだろうか。利津県を例に取れば、同地はもともと石油化学などの重工業で知られる町であり、その後、政府主導でインフラの整った新興産業園が整備された。これは、スタートアップ企業やコストを抑えたい企業にとって高い競争力を持つ環境が用意されている。さらに重要なのが人材育成である。明月工芸美術有限公司は地元の職業学校と連携し、教材開発から定向育成クラスの設置まで深く関与している。華韓動漫もまた、複数の教育機関と連動した『多元校企連合育成モデル』を採用し、『学校で学んだ内容が現場で使えない』『企業が即戦力を確保できない』という問題を根本から解消しようとしている」とした。

そして、「現在、中国のアニメ業界の制作力は国際的にも認知されつつあり、日本や韓国市場における立場は『低付加価値の労働力提供』から『高度な制作技術の供給』へと移行している。多くの企業が、外注による安定したキャッシュフローとチーム育成を維持しつつ、同時にオリジナルコンテンツの開発へと踏み出している。最終的に企業の上限を決めるのは、オリジナルコンテンツが商業化段階に到達できるかどうかだからだ。

このように、日本や韓国向けの外注と地方都市を基盤に構築されたこの制作システムは、リスクを抑えた産業モデルであると同時に、中国オリジナルアニメが商業化へ進むための、より堅固な土台を静かに形成しつつあるのである」と結んだ。(翻訳・編集/岩田)

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