2026年2月1日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版は、長年増加してきた中国の企業就業者の労働時間が昨年、微減に転じたことが明らかになったと報じた。
記事は、中国国家統計局が発表した最新データに基づき、昨年の週平均労働時間が前年の49.0時間から0.4時間減少して48.6時間となり、右肩上がりだった傾向にようやくブレーキがかかったと紹介。
また、中国人民大学中国就業研究所の曽湘泉(ゾン・シャンチュアン)所長が、労働時間によって経済的圧力を吸収するメカニズムが物理的な限界値に達した可能性を指摘したことにも言及。過度な内部競争(「内巻」)を拒絶する「反内巻」の気運の高まりや、労働者の権利保護の強化も、長時間労働の抑制に一定の好影響を与えているとの見解を紹介した。
記事はその一方で、「平均値」の裏に隠された深刻な格差も指摘。ネット配車サービスのドライバーやフードデリバリー配達員が、肉体的限界を突破するほどの労働を強いられている一方で、電力やガスといった独占的な国有企業の従業員には長時間労働がほとんど見られない実態を強調した。
さらに、低所得労働者が生活ニーズを満たすために週50~60時間働かざるを得ない「時間を収入に換える」構造を伝え、十分な労働保護や福利厚生が欠如している雇用の質の低さについて曽所長が批判したとしている。
記事は、中国の労働法規が定める「1日8時間以内、週平均44時間以内」という上限に対し、実労働時間が長年にわたり常態的な違法状態にあると分析。専門家からは、現状を打破するために最低賃金基準を国際慣習にならって月給制から時給制へ転換すべきだという提言や、政府の監督強化、休暇の増設を求める声が上がっていると伝えた。
記事は最後に、国際的な労働時間の比較を提示し、中国人の年間総労働時間が2328時間と主要20カ国・地域(G20)の中でインド(2383時間)に次いで2番目に長く、世界全体で見てもカンボジア(2389時間)に迫る水準だと紹介。G20で最短のドイツの1386時間と比較すると約1000時間も多く、東アジア・東南アジア地域における「働きすぎ」の深刻さが浮き彫りとなっていることを指摘した。(編集・翻訳/川尻)











