2026年2月1日、中国メディアの第一財経は、日本の国債市場で40年債利回りが一時4%を突破し、財政悪化への懸念から市場では「売りによる不信任」が始まっていると報じた。

記事は、1月20日に40年物国債利回りが07年の発行開始以来の最高水準を記録したほか、10年、20年、30年債の利回りも軒並み過去30年で最高水準を更新していると紹介した。

そして、背景として高市早苗政権の「財政拡張と減税」というポリシー・ミックスへの不信感を挙げ、特に、総額21兆3000億円の経済対策に加え、衆院選に際して食品消費税率を2年以内に0%にすると公約したことが、年間約5兆円の税収減を招くとの懸念を広げ、市場の警戒を呼び起こしているとの見方を伝えた。

また、日本銀行の金融政策正常化と金利上昇サイクルが重なったことで、需給バランスの崩壊が加速しているとも分析。24年3月にマイナス金利政策とイールドカーブ・コントロール(YCC)を終了して以降、日銀の国債保有比率が低下する中、代わりの買い手となる海外投資家や国内機関投資家の意欲が乏しい現状を指摘した。

具体的には、海外勢が短期証券の保有を主としており、中長期債の保有比率が落ち込んでいること、国内の生命保険会社も金利上昇による含み損から超長期債の買い増しに動けない状況にあることに言及。1月20日の超長期国債の取引額がわずか2億8000万ドル相当にとどまるなど、市場の流動性が極めて脆弱(ぜいじゃく)になっていると論じた。

さらに、日銀が直面する物価、為替、債券市場の「三重苦」についても指摘。政策金利が30年ぶりの高水準である0.75%に達する一方で、昨年6月以降は「日米間の金利差が縮小しても円安が進む」という構造的な異常現象が起きているとした。

そして、円安が輸入インフレを招く中で、利上げを急げば国家予算の約4分の1を占める31兆3000億円の国債費が膨張し、財政をさらに圧迫するという袋小路に陥っていると解説。1月23日にニューヨーク連銀によるレートチェックが報じられ協調介入の観測から円が一時急騰したものの、これらは対症療法に過ぎない可能性があると伝えた。

記事は、円安時代の安価な資金供給源であった日本国債の利回り上昇は、円キャリートレードの巻き戻しを通じて世界的な資産投げ売りを誘発する恐れがあるとし、超長期債利回りが歴史的高水準にある米国や欧州でも同様のリスクを抱えていると指摘。日本の現状は世界経済の脆弱性を映し出す鏡になっていると結んだ。(編集・翻訳/川尻)

編集部おすすめ