中国は2028~29年の間に太陽・地球系の第5ラグランジュ点(L5)に向けて太陽探査衛星「羲和2号」を打ち上げる計画であることが、1月31日に開催された第5ラグランジュ点(L5)太陽探査プロジェクト「羲和2号」始動会議・科学シンポジウムで分かった。新華社が伝えた。

「羲和」とは、中国最古の地理書と言われる「山海経」では太陽の母とされ、中国古代の文学作品集「楚辞」では車を操り太陽の運行を司る神として描かれている。また、中国古代においては天象観測や暦作成を担う官職名でもあった。2021年10月、中国は初の太陽探査科学技術試験衛星「羲和号」の打ち上げに成功し、本格的な宇宙太陽探査時代へと突入した。

そして5年近くを経て、「羲和2号」が正式に始動した。南京大学天文・空間科学学院の方成(ファン・チョン)院士は、「『羲和号』はすでに設計寿命を超えて運用されているが、現在は良好な状態にある。『羲和2号』は打ち上げ後、全く新しい波長帯と視点から太陽の立体観測を行うことになる」と語った。

「羲和号」は地球を周回しているが、「羲和2号」は異なる。「羲和2号」の科学・応用システムチーフデザイナーである南京大学天文・空間科学学院の李川(リー・チュワン)教授は、「太陽と地球の間には5つの重力均衡点(ラグランジュ点)が存在する。L1、L2、L3は太陽と地球を結ぶ直線上にあり、L4とL5は地球の公転軌道上に位置し、それぞれ太陽・地球と一辺約1億5000万キロメートルの正三角形を形成している。地球の公転方向を『前方』とすると、L5は地球の『後方』に位置する」と説明した。

李教授は、「現在までに、人類が打ち上げた太陽探査機は70機を超えるが、そのほとんどは太陽・地球の直線上に分布しており、少数が太陽を周回している。L5点に駐留した探査機はまだ存在しない。

そのため、『羲和2号』は人類の太陽研究に全く新しい『傍観者』としての視点を提供することになる。重力均衡点に位置するため、『羲和2号』は多くのエネルギーを消費することなく軌道の安定性を維持でき、設計寿命は7年に及ぶ」と述べた。

「羲和2号」は、太陽磁場と太陽活動の精密な測定が可能で、太陽フレアなどの爆発現象に関する完全な3次元物理モデルを構築するとともに、中国の宇宙天気予報・早期警戒能力を強化する見込みだ。(提供/人民網日本語版・編集/YF)

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