2026年1月30日、第一財経は、中国の高級ブランド市場に回復の兆しが見える一方、消費者が高級ブランド品を「資産」と見定め、金(ゴールド)へのシフトを強めていると報じた。
記事は、米コンサルティング大手のベイン・アンド・カンパニーが発表した「2025年中国個人向け高級品市場報告」で、24年に大幅な落ち込みを見せた中国の市場が25年7月以降は初期的な回復の兆候を示していることが明らかになったと紹介した。
その一方で、消費者の行動原理はかつての「感情的な衝動買い」から投資価値や費用対効果を冷静に見極める「理性的資産配分」へと劇的に変化しているとも伝えた。
そして、ベイン・アンド・カンパニーのシニア・グローバル・パートナー、ブルーノ・ランネス氏が25年を「市場の再調整の年」と定義した上で、消費者が品質、独自性、実用性のバランスを極めて慎重に模索するようになったと分析したことに言及。富裕層が依然として市場を支える中、潜在顧客の若年層が「将来的な資産価値」目的を第一にブランド品に注目し始めているとした。
さらに、ベインのグローバル・パートナーである楊玥(ヤン・ユエ)氏の見解として、富裕層から中等所得層までの幅広い範囲で、高級ブランド品を株や不動産と同様に「資産ポートフォリオ」の一部として捉える傾向が見られると紹介。ポートフォリオ最適化のために売買を繰り返す動きが活発化し、25年の中古ブランド市場は前年比で15~20%の成長を記録したと伝えた。
記事はまた、金価格の高騰が宝飾品市場の構造を塗り替えている現状にも触れ、消費者の宝飾品に対する関心はブランドジュエリーから実物資産としての金へと明確に移っていると指摘。金の指輪をペンダントトップに作り変えたという男性が「宝石はブランド料が高い。金地金は換金性と可変性に優れている」と語ったことを市民の声として紹介した。
また、金や銀の価格上昇を尻目に宝石への関心が低下している象徴的な事象として、かつて20万元(現在のレートで約440万円)で購入したハリー・ウィンストンの1カラットダイヤモンドリングが、中古市場で7万元(約154万円)にも満たない価格で取引されている実例を挙げた。
記事はこのほか、25年に中国の消費者が海外で高級ブランド品を購入する割合が以前より大幅に減少し、高級ブランド消費の65%が中国で行われたというベインの推計を紹介。中国人による消費の国内回帰が進んでいることを併せて伝えた。(編集・翻訳/川尻)











