寒い冬の季節でも、安徽省合肥市長豊県のイチゴのビニールハウスの中は春爛漫の様相を呈している。真っ赤なイチゴの実が緑の葉っぱと白い花の間に見え隠れし、摘んで口に入れれば甘さがいっぱいに広がる。
分散した小規模な栽培から大型設備を擁する全国一のイチゴ産地へ、カゴに詰めて売り歩く小売からブランドの海外進出へ。過去40年間、冬に楽しめる「赤い果実」は、この小都市で年間生産額110億元(約2420億円)規模の大産業を生み出した。
2000年代生まれの若き農家・王鶴(ワン・ホー)さんのイチゴのビニールハウスに一歩入ると、そこはさながら「イチゴの品種の王国」だ。主力の「紅顔」のほか、「白雪姫」、「粉玉」、「黒真珠」など、色や風味の異なるさまざまな品種がそろっている。
長豊県のイチゴ産業はかつては「紅顔」1種類への依存度が高く、リスク対応力が弱かった。ここ数年、現地政府と関連協会が品種の世代交代に力を入れ、多くの新しい優良品種を積極的に導入したり、モデル事業を拡大したりしてきた。
長豊県は「デジタルイチゴ」ビッグデータプラットフォームを開発し、モノのインターネット(IoT)によるモニタリング、病虫害の判別、肥料・水の管理コントロール、トレーサビリティなどの機能を統合して、イチゴの生育状況の精密な管理を実現した。
昨年には同県のイチゴのネット注文は200万件に達し、今年は500万件を超える見込みで、販路は全国に広がっている。
輸出の盛況も喜ばしいニュースだ。長豊県イチゴ協会の侯純旺(ホウ・チュンワン)会長は、「これまで輸出資格を持つ企業は2社しかなかったが、今年は10社に増えた。東南アジア、中東地域、日本、韓国など10を超える国と地域への輸出を見込んでいる」と話した。
イチゴの深加工を手がける企業も事業が軌道に乗り、イチゴジャム、イチゴ酒、フリーズドライイチゴなどの商品が市場に出回り、選択肢が豊富になっている。イチゴと文化、観光が深く融合し、イチゴ文化フェスティバル、特色あるイチゴ狩り農園、イチゴがテーマの民宿などの業態が登場し、毎年延べ400万人を超える観光客を呼び込み、5億元(約110億円)に迫る観光収入を上げている。(提供/人民網日本語版・編集/KS)











