2026年2月4日、中国メディアの極目新聞は、中国の高速鉄道で導入されている「静音車両」において、乗務員が物理的なプレートを掲げて乗客に静粛を保つよう注意喚起を行うという「ローテク」ぶりが注目を集めていると報じた。
中国ではこれまで鉄道の「静音車両」サービスが小規模で試験的に導入されていたが、今年の春節(旧正月)特別輸送態勢開始を翌日に控えた今月1日に、サービスを高速鉄道などの列車8000本以上に大幅拡大した。
記事は、3日にネットユーザーが高速鉄道の静音車両を利用した際、車内で乗務員が「静音車両、ご静粛に願います」と記された専用の注意喚起プレートを掲示している様子をSNSに投稿したことを紹介。投稿者の姚(ヤオ)さんの話として、当初は特殊な遮音素材などの科学技術的な手段で静音が実現されていると想像していたが、実際には人為的な秩序維持によるものだったと伝えた。
また、乗務員の対応について、駅で客が乗車するとプレートを掲げて歩き回り、大音量で動画を流す乗客がいれば音量を下げるよう説得に当たっていたと姚さんが説明し、車内が極めて静かで仕事に適した環境が保たれ、全体的な体験は良好だったと評価していることを紹介した。
その上で、同メディアの記者が4日に鉄道カスタマーサービス「12306」に確認したところ、一部列車では確かに各駅で客が乗車後に乗務員がプレートを掲げており、騒音が過度な場合にはプレートを見せて回り静粛を促すこともあるとの回答があったことにも触れた。そして、12306側が利用客に対して、騒音に遭遇した際は現場の乗務員へ報告するか、座席横のQRコードから「鉄道マナー違反フィードバック」として知らせるよう呼び掛けたことを伝えている。
この運用について、中国のネットユーザーからはさまざまな反応が寄せられた。まず、プレートによるアナログな手法に対し、「人力のミュート機能だ」「乗務員の採用に当たって、学級担任の経験者を優遇すべきだ」といったユーモアを交えた指摘が相次いだ。
また、「自分は乗客1人1人の口に粘着テープを貼るのか、それとも猿ぐつわでもくわえさせるのかと思った」「犬の首輪のように、ほえたら電気が走る仕組みだとでも思ったのか」など、ハイテクに対する期待を揶揄(やゆ)するかのような意見も見られた。
一方で、「普通車で自分でプレートを掲げれば料金を節約できるのか」「価格に違いはあるのか」といったコスト面への関心や、「子どもが騒ぐのを止められないので、静音車両は怖くて選べない」といった当事者としての戸惑いも示された。さらに、注意を聞かない大人の存在を実体験として紹介し、人為的な管理の限界を指摘する声も上がった。(編集・翻訳/川尻)











