台湾メディアの中央通信社は7日、「中国の対外直接投資が昨年、2018年以来の高水準となり、投資の重心はアフリカと中東へシフトした」とする記事を掲載した。

記事によると、シンクタンクのロジウム・グループが運営するチャイナ・クロスボーダー・モニターは4日に公表した報告書で、中国の25年の対外直接投資について、エネルギーと基礎素材への投資にけん引され、前年比18%増の1240億ドル(約19兆4680億円)と18年以来の高水準となり、投資の重心はアフリカと中東へシフトしたと述べた。

報告書によると、中国の対外投資のほぼ半分を化石燃料や再生可能エネルギーなどのエネルギーとコモディティが占めた。中国資本は主にアジアに集中し、新規取引は約400億ドル(約6兆2800億円)に上った。サハラ以南アフリカがそれに続き、主な投資先はシマンドゥ鉄鉱山とナイジェリアの二つの大規模リチウム処理工場だ。

オーストラリアのグリフィスアジア研究所と上海グリーンファイナンス開発センターによる別の調査では、「一帯一路」構想への投資も引き続き活発で、その大部分は金属・鉱業分野の鉱物処理に向けられていることが分かった。単独で最大の投資受入国はカザフスタンで、25年の投資総額はアルミニウムと銅関連のプロジェクトを中心に約258億ドル(約4兆506億円)に上った。

チャイナ・クロスボーダー・モニターの報告書によると、人工知能(AI)の訓練に使用されるデータセンターの電力供給に対する世界的な需要の高まりにより、基礎材料やエネルギーなどの分野への中国資本の流入がさらに進んだ。中国の消費財企業も海外投資を増やし、M&A(企業の合併・買収)取引額は22年以降ほぼ倍増した。中東と北アフリカへの投資が過去最高に達した一方で、北米、欧州、オセアニアへの投資は16年から約70%減少し、対外直接投資総額の20%に満たなかった。中国企業の対米投資は中国資本に対する監視強化を受けて慎重になった。(翻訳・編集/柳川)

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