2026年2月9日、香港メディア・香港01は、日本の国民的人気アニメ作品「名探偵コナン」が中国で批判を浴びていることについて、香港の弁護士・李頴彰(バージニア・リー)氏による寄稿文を掲載した。
李氏はまず、アニメ「僕のヒーローアカデミア」との大々的なコラボレーションが、公表直後から中国の世論で猛烈な反発を招いており、各地のイベント主催者や民間団体が自発的な不買運動を展開していると紹介した。
その上で、論争の核心について、「僕のヒーローアカデミア」が過去にキャラクターの命名に当たって「第2次世界大戦に関する禁忌」を侵した点にあると指摘。同作の作者が人体実験を行う悪役に、旧日本軍731部隊で犠牲者を指した蔑称「丸太(マルタ)」と細菌学者「志賀潔」を組み合わせた「志賀丸太」の名を冠したことを挙げた。
そして、細菌戦の専門家と被害者の蔑称をつなぎ合わせる論理は「無意識の偶然とは考えにくい」とし、凄惨な戦争犯罪を娯楽の記号へ転化させる行為が、犠牲者の尊厳を二次的に踏みにじり、ファシズムの暴行を矮小(わいしょう)化するものであると論じられたことを紹介している。
李氏は、正義を標榜する「コナン」がこうした深刻な歴史的汚点を持つ作品と結びつくことは、「コナン」の根幹にある正義の理念に対する裏切りであると主張した。また、版権元の集英社や小学館が、「僕のヒーローアカデミア」が中国で不買や排除といった「封殺」を受けている事実を承知しながらコラボレーションを進めたことを問題視し、ビジネス上のリスク管理の欠如を指弾した。
さらに、株式会社ポケモンが靖国神社に関連する活動で大きな議論を呼んだ事例にも言及し、一連の騒動は日本の文化産業界において右翼勢力に迎合する「政治的転換」や、危険なイデオロギーを模索する可能性があることを示唆していると述べた。
李氏は最後に、こうしたポップカルチャーを通じて歴史の痛みを麻痺させる「ゆでガエル」式の修正主義が、軍国主義思想を育む温床になりかねないと警告。「コナン」制作側がヒロアカとの連携を解消し、審査体制の不備を謝罪することだけが、中国および世界市場でのブランドイメージ回復に不可欠であるとの見方を示した。(編集・翻訳/川尻)











