中国では今年の春節(旧正月、今年は2月17日)にどんな交通手段で帰省する人が多いだろうか?そして12年前の午年の春節に、人々はどんな交通手段で帰省していたか覚えているだろうか?

2014年の午年の「春運(春節期間の帰省・Uターンラッシュに伴う特別輸送体制)」を振り返ると、最もインパクトある数字は60万人というバイクで帰省する人の数だった。当時、鉄道の輸送力には限りがあり、長距離バスのチケットも入手困難だった。

そのため、多くの出稼ぎ労働者にとってはバイクの方が便利で、費用も節約できる帰省手段となっていた。毎年、「春運」の幕が開けると、出稼ぎ労働者は同郷の仲間と連絡を取り合い、夜が明ける前にみんなで一緒に出発した。分厚いジャンパーを着て、膝サポーターを装着し、子供がいる場合は父親と母親の間に挟み、荷物は後ろにくくり付け、冬の冷たい風を切りながら故郷に向かった。そして、その沿道には、バイクで帰省する人がお湯を飲んだり、無料でバイクを修理してもらったり、心温まる声をかけてもらったりできる場所が各地に設置されていた。「バイクの大軍」を見守ったこうした場所は、多くの人の胸を打つと同時に、実に壮観な光景でもあった。
この12年で変化した春節の帰省手段、「バイクの大軍」は過去のものに―中国

しかしこうした光景は現在、あまり見られなくなった。その理由は、帰省する人が減ったからではなく、帰省の交通手段が増えたからだ。以前であれば、鉄道のチケットを手に入れられたとしても、何度も乗り換えなければならないというケースも多かったが、今では高速鉄道に数時間乗れば、乗り換えなしで故郷まで帰ることができるという人も少なくない。今年の鉄道利用者は延べ5億4000万人に達すると予想されている。そして、夜行高速列車や高速寝台列車が増発され、快適に帰省できるようになっている。

しかし、5億4000万人が利用する鉄道が主な帰省手段ではない。今年の春運期間中に移動する人の約8割が自家用車で移動すると予想されている。

中でも新エネ車が絶対的主力となっている。今年の春運期間中、中国全土を移動する新エネ車は延べ3億8000万台、1日当たり約950万台と予想されている。

さらに、あまり目立たない部分でも、時代の移り変わりを感じることができる。12年前、帰省する人が乗るバイクの後ろや駅の待合室では、家族や親せきへの思いが詰まった、土産やプレゼントがパンパンに入れられたプラスチック容器やナイロン袋をよく見かけた。しかし、物流がますます便利になり、農村でも宅配便を届けてもらえるようになっているため、年越し用品や荷物を宅配便で送る人がますます増え、プラスチック容器やナイロン袋は「お役御免」となっている。そして、多くの人は年越し用品や荷物を事前に実家まで郵送し、身軽で列車に乗るようになっており、その姿には余裕さえ感じられる。

この12年で変化した春節の帰省手段、「バイクの大軍」は過去のものに―中国

12年前の「バイクの大軍」にしても、現在の新エネ車や高速列車にしても、「春運」の変化は中国の社会を映し出す生き生きとして鮮明な縮図であり、中国の人々はそれを通して時代の進歩や発展をしみじみと感じることができる。そして、帰省手段は変わっても、中国の人々の心に刻まれた一家団欒への願いは変わることはない。(提供/人民網日本語版・編集/KN)

この12年で変化した春節の帰省手段、「バイクの大軍」は過去のものに―中国

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