2026年2月16日、仏国際放送局RFI(ラジオ・フランス・アンテルナショナル)の中国語版サイトは、米国と中国からの関税圧力によりフランスのワイン・蒸留酒の輸出が大幅に減少する中、生産者が新市場の開拓を進めていると報じた。
記事は、フランスのワインと蒸留酒の輸出額が22年の172億ユーロ(約3兆1000億円)から25年には143億ユーロ(約2兆6000億円)と、3年間で17%も急落したことを紹介。
そして、輸出減の背景として、米国との地政学的な緊張やトランプ政権による高関税政策があることを指摘。トランプ大統領が当初掲げた最大200%の関税は回避されたものの、最終的に15%の追加関税が適用されることとなり、業界に深刻な打撃を与えたと解説している。
その上で、フランス独立ワイン生産者協会のジャン=マリー・ファーブル会長が、高関税措置と不利な為替レートにより、輸出に関わる追加費用が合計で35%も増加したと分析し、これらのコスト増が最終的に消費者の負担となり、需要の減退を招いたとの見解を示したことを紹介した。
記事はまた、厳しい経営環境に置かれた生産者たちが、南アフリカやインドといった新市場へ急速にシフトしていることにも言及。具体的には、南アフリカへの輸出額が22%増の1億8200万ユーロ(約330億円)に達するなど、力強い成長を見せていると伝えた。
さらに、欧州連合(EU)とインドの間で締結された自由貿易協定の内容が1月末に最終決定し、インドが課す関税が120%から75%に引き下げられ、将来的には20%まで削減される見通しであることを紹介している。
記事は、EUはインドとの協定締結実現を足掛かりに、南アフリカとも同様の協定締結を積極的に推進する構えを強調しているとし、米中市場での損失を最小限に抑えつつ、中長期的な視点でこれら新興国市場のシェアを確保する戦略が業界の希望になっていると評した。(編集・翻訳/川尻)











