2026年2月26日、中国メディアの第一財経は、実態のない偽装出前業者「ゴーストデリバリー」の横行に対処するため、中国当局がプラットフォーム事業者の食品安全管理責任を強化する新規定を6月1日に施行すると報じた。
記事は、国家市場監督管理総局が発表した同規定について、プラットフォームによる店舗の資格管理や食品安全の抜き打ち検査に対する責任を細分化したほか、イートインを提供しない出前専門店には「店内飲食なし」の表示を義務付けたと紹介した。
また、eコマースアナリストの陳礼騰(チェン・リートン)氏が「営業許可証と規制データベースのリアルタイム照合や動的再審査メカニズムの構築が求められ、従来の規制の空白を埋めるものだ」と解説したことを伝えた。
その上で、ゴーストデリバリーが根絶されない背景に関する陳氏の分析を取り上げ、プラットフォームが規模拡大を優先し審査を軽視していること、闇業者が低コストで参入と撤退を繰り返していること、違法行為の収益が処罰コストを上回り「悪貨が良貨を駆逐する」状況が生まれていることを指摘した。
記事はさらに、中国の出前市場規模が1兆4000億元(約31兆円)を突破する見通しで、飲食業界の総収入の約24%を占めるまでに成長する中、ゴーストデリバリーの手口も巧妙化しており、かつての無許可・無店舗型から、営業許可証の借用や偽の住所、店舗写真の捏造へと進化していると紹介した。
そして、各地で進む取り締まりについても伝え、甘粛省では1月までに不適格なデリバリー事業者3484軒の営業を停止させるとともに問題が悪質な198件について立件し、湖北省でも7万2000軒を検査して問題のある6214軒を営業停止させるなど、実効性のある対応が行われているとした。
記事はゴーストデリバリーが横行する中で消費者側の不安も高まっており、動画アプリTikTokでは配達員に報酬を払い「近くの清潔な店」に案内してもらう動画が流行したと紹介。陳氏が、こうした国民の食の安全への要求に応えることが今回の規制強化の背景にあるとの見方を示したことを伝えた。
さらに、新規定の施行後にプラットフォームは安全優先路線へと転換し、闇業者が淘汰されることで、業界は規範的な発展へ向かうとする陳氏の予測を紹介した。
そして最後に、美団が「調理場の見える化」に取り組む店舗への補助金制度を打ち出し、京東も登録審査通過率をわずか4割に抑えるなど、大手各社が品質重視へかじを切り始めていることを併せて報じた。(編集・翻訳/川尻)











