独ドイチェ・ベレの中国語版サイトは1日、韓国について「出生率はわずかに回復も、人口危機は依然深刻」とする記事を掲載した。
記事がロイター通信の報道として伝えたところによると、2025年の韓国の出生率は2年連続で上昇した。
韓国統計庁によると、1人の女性が生涯に産む子どもの推定人数を示す合計特殊出生率は、25年に0.80となり、24年の0.75から上昇した。
韓国の出生率は、世界最低の0.72を記録した23年まで8年連続で低下していたが、24年から回復に転じた。人口1000人当たりの出生数は、24年の4.7から25年は5.0に上昇した。25年の実績で中国は5.6、台湾は4.6で、日本は24年の実績で5.7だったが、減少傾向にある。
韓国の出生率の回復ペースは、25年に0.75、26年に0.80とした政府の楽観的なシナリオを上回る速さで推移しており、31年には1.0の大台を回復する見通しだ。
出生数の先行指標となる婚姻数は、過去最大の14.8%増を記録した24年に続き、25年も8.1%増加した。統計庁のパク・ヒョンジョン氏は記者会見で、出生率上昇の最大の要因は婚姻数の大幅な増加であり、結婚・出産期にあたる30代人口の増加や社会的な意識の変化も寄与していると述べた。
出生数の増加が最大だった首都ソウルでは出生率が0.63と24年の0.58から上昇したが、それでも全国で最低の水準だ。
翰林大学のシン・ギョンア教授(社会学)は、人口構成の変化などの統計的影響があるためデータをさらに精査する必要があるとした上で、「それでも、前向きな変化を示唆する指標としては意味がある。少なくとも間接的に、人々が出産に対してより前向きになることにも役立つだろう」と述べた。
24年の政府調査では、結婚に対して肯定的な回答をした人は52.5%と、22年の50.1%から上昇した。
25年の出生数は前年比6.8%増の25万4457人と、07年以来最大の伸び率を記録した。一方で死亡数は1.3%増の36万3389人で、6年連続の自然減となった。
李在明(イ・ジェミョン)政権は、急速な高齢化による経済ショックへの懸念の中、人口動態の変化に対応するための5カ年政策ロードマップを今年策定する予定だ。また、これまで実施してきた出産支援政策をさらに拡充し、労働力人口の減少に対応して熟練外国人労働者を誘致するための施策の導入も予定している。
韓国銀行(中央銀行)によると、現在年率2%程度と推定される潜在成長率は過去30年間で6ポイント低下しており、主要国の中でも低下幅が大きい。45~49年には0.6%まで落ち込むと予測されている。
信用格付け機関は、韓国の財政について、社会福祉支出の増加により逼迫していると警告している。世界3位の規模を誇る韓国の公的年金基金は、資産総額1兆ドル(約157兆円)で、71年までに枯渇すると予測されている。
李大統領は人口動態の変化に関する地域協力を呼び掛け、昨年のアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議では、今年韓国で同会議初の人口政策フォーラムを開催することを提案した。今年1月に中国と日本を訪問した際には、習近平(シー・ジンピン)国家主席および高市早苗首相とそれぞれ個別に高齢化対策に関する協力を模索することで合意した。
22年の政府推計によると、韓国の人口(5180万人)は72年までに3620万人に縮小すると予測されている。











