2026年3月2日、中国のポータルサイト・捜狐に、トヨタ・カローラの販売価格がこの10年間で約60%上昇したことを挙げ、日本の自動車価格高騰の背景に関する自動車メディア・蓋世汽車の記事が掲載された。

記事は、半世紀以上にわたり日本の家庭に親しまれてきた「国民車」カローラの25年モデルの最低価格が228万円に達し、15年の145万円から大幅に上昇したと紹介。

ほかにも軽自動車は33%、コンパクトカーは31%、フルサイズ乗用車は24%と、この10年で車種を問わず全面的な値上がりが進んでいるとした。

その上で、価格高騰の核心的要因として、第一にインフレを背景とした原材料費・人件費の上昇、第二に国土交通省による自動緊急ブレーキ装備の義務化など安全基準の厳格化、第三に運転支援や車載エンターテインメントといった「スマート化」に伴う半導体・電子部品コストの増大という三つの上昇圧力を挙げた。

さらに、供給側のコスト増に加え、需要側の構造変化も平均価格を押し上げていると指摘。消費者がSUVやミニバンなど大型・高価格帯の車種を志向するようになったとし、25年の販売台数上位10車種の平均最低価格もが257万円とこの10年で50%上昇したことを紹介した。

また、車両価格の上昇率が賃金上昇率の3~6倍に達し、自動車購入が「ぜいたく品消費」と化している現状にも言及。都市部の若年層を中心にカーシェアリングへの移行が加速し、14年から24年の間にシェア車両数は4倍以上に増えたとした。

記事は、24年3月に始まった約17年ぶりの利上げが、低金利を前提としていた残価設定ローンの仕組みを揺るがしているとも紹介し、このモデルが維持できなくなれば新車販売台数がさらに落ち込む可能性があると伝えた。

このほか、利上げに伴う円高圧力が輸出型メーカーを直撃しており、トヨタの試算では1円の円高で年間営業利益が約500億円減少するとも報じている。

記事は、自動車が単なる移動手段から移動空間や医療、エネルギーなど多元的な方向へ進化しつつある中で、コスト管理と技術革新のバランスが難局打開の鍵になると評した。(編集・翻訳/川尻)

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