このほど中国の人工知能(AI)動画生成モデル「Seedance 2.0」が発表され、世界のインターネット上で急速に注目を集めています。業界関係者からは「映画制作の未来を根本から変える可能性がある」との声も上がっています。

米国の複数の映画監督や映像制作者は、同モデルが低コストかつ短時間で「映画レベル」の映像を生成できると評価し、「ハリウッドを覆す潜在力を秘めている」と指摘しています。一方で、米ハリウッドの一部労働組合は「著作権侵害」に当たると批判していますが、専門家の中には、新たなテクノロジーツールが世界を席巻する流れは止められないとの見方もあります。

ByteDanceの発表によりますと、同社が開発したSeedance 2.0は、デュアルブランチ拡散トランスフォーマー構造を採用しており、テキストや画像から映画レベルの動画を生成できます。ユーザーは詳細なプロンプトを入力するか、1枚の画像をアップロードするだけで、最短60秒以内にオリジナル音声付きのマルチシーン動画を作成できます。また、単一のプロンプトから相互に関連する複数のシーンを自動生成するマルチシーンストーリーテリング機能も備えています。さらに、シーンの切り替えにおいても登場人物やビジュアルスタイル、雰囲気の一貫性を自動的に保ち、手動での編集が不要になるということです。

同モデルは、専門的な映像制作、EC、広告などの用途を想定して設計されており、テキスト、画像、音声、動画を同時に処理できます。これにより、高品質な映像コンテンツ制作のコストを大幅に削減できるとされています。

米国のドキュメンタリー監督チャールズ・カラン氏は、Seedance 2.0を使って1分24秒の実写映画予告編を制作し、所要時間はわずか20分、費用は60ドルだったと明かしました。その映画レベルの映像効果や音声と映像の正確な同期、プロフェッショナルなマルチカメラ撮影効果について、「本当にハリウッドを覆すかもしれない」と述べています。また、米国の実業家イーロン・マスク氏は、自身のX上でSeedance 2.0について「進化があまりにも速い」とコメントしました。米国の業界関係者は、Seedance 2.0の発表が動画コンテンツ制作の転換点になる可能性があると指摘しています。

業界ではこれまで、この分野での本格的なブレークスルーにはあと2、3年かかるとの見方が一般的でしたが、今回の発表により、その時期が前倒しで到来したとの受け止め方が広がっています。(提供/CGTN Japanese)

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