甘粛省敦煌市莫高鎮五墩村にある「24時間無人宅配ステーション」では午後3時、村民の張間彭さんのスマートフォン画面に15キロ離れた敦煌市宅配集中配送センターからステーションへ向かう光点が表示されていた。35分後、スマートフォンの通知を受け取った張さんはステーションの外に出て、「それはもうすぐ着く」と語った。

人民日報が伝えた。

張さんのいう「それ」とは、アスファルト道路を曲がってくるオレンジ色の無人配送車のことだ。四角い外観は大きな鉄箱のようで、車体上部の2基のLiDAR(ライダー)が物体やルートを認識する。運転手はいないが、規則をよく守る。曲がる前には減速し、歩行者に出会えば自動で回避する。車両が正確にステーションの入口に停止すると、張さんは近づき、車体のQRコードをスキャンした。「カチッ」という音とともに車体側面にある荷室の扉が自動で開き、中には整然と並んだ宅配便が収められていた。10分もかからずに、張さんはこのステーション当ての荷物を確認し終えた。無人配送車は扉を閉め、次の拠点へと走り去った。

張さんは、「無人配送車が到着したら、車内の荷物を取り出してスキャンし、宅配ロッカーに投入するのが私の役目だ」と話す。

目の前の宅配ステーションは、村の遊休建物を改装したもので、スマート宅配ロッカーとセルフ受取エリアを備えている。張さんは、「設備仕様は村民の日常的な需要に基づいて設計され、監視システム、スマートスキャン、音声・画像・テキストによる案内システムを統一的に設置し、高齢者なども使いやすいようにしている」と説明した。

敦煌市は道路事情が比較的良好で交通量も少なく、無人配送車の大規模導入に適した理想的な走行テストおよび運用環境を提供している。無人配送車の導入は、敦煌の遠隔農村部における配送の難題を解決した。宅配サービス会社の張儲童氏は、「無人配送車は各種の極端な気候条件に対応でき、マイナス28℃の厳寒でも、これらの『スマート配達員』は1日当たり130キロの安定した配送距離を維持でき、配達員の負担を軽減し、物流コストも削減している」と述べた。張氏の試算では、無人配送車は1日当たり1000件を配送でき、無人配送車による農村向け配送では効率が30%向上し、コストが40%低減した。

無人宅配ステーションとの連携により、宅配企業はステーションへ集中配送することで、個別の配送コストを継続的に引き下げている。農村宅配サービスの持続可能性が高まり、村民の利便性も向上した。五墩村の村民・楊淑花さんは「ステーションで受取コードを入力すれば、すぐに荷物を受け取れる。かつて多くの村民が昼間に出稼ぎに出ており、帰村時には宅配ステーションがすでに閉まっていて、生鮮食品が傷むのを心配し、購入をためらうことが多かった。今はもうそのような心配はない。ステーションでは農産物の発送代行もしてくれる。李広杏(特産のアンズ)のシーズンになったら、ここから出荷することも可能で、本当に便利だ」と振り返りながら話した。

農村郵便・宅配物流システムの整備が進む中、敦煌市は三段階郵便物流システムの構築を積極的に推進している。

「宅配の村進出」は八つの農村郷・鎮と56の行政村で全面的に実現した。敦煌市郵政管理局の楊学武局長は、「今後も宅配の村進出に向けた新しいモデルを模索し、遠隔地や郵便物量の少ない村の配送問題の解決を継続的に推進し、農産物の都市進出における『ラストワンマイル』と消費財の農村進出における『ラストワンマイル』の配送問題を解決していく」と述べた。(提供/人民網日本語版・編集/ES)

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