中国科学院古脊椎動物と古人類研究所によると、所属する朱敏院士(中国アカデミー会員)や盧静、朱幼安研究員らからなる科学研究チームは、10年以上にわたる野外発掘作業と室内研究を通じて世界最古の硬骨魚類の化石を発見し、「魚類から人間へ」の進化初期の空白を埋めました。研究により、中国は初期脊椎動物進化の「東方の揺りかご」であることが示されました。

関連する成果は3月5日付の国際学術誌「ネイチャー」に掲載されました。

この研究で、科学研究チームは約4億3600万年前の魚のエオノステウス・チョンチンゲンシスの化石を発見しました。この化石は世界で知られている最古の完全な硬骨魚の化石です。また、研究チームは高精度CTと三次元再建技術により、中国南西部の雲南省曲靖市で発見されたシルル紀後期のメガマスタクス・アンブリオドゥスの頭部の解剖学的詳細も解析しました。これら2種の古代魚は、いずれも硬骨魚類の幹群(現世生物種の祖先から枝分かれしたが、すでに絶滅した生物群)に属します。硬骨魚類は現在の脊椎動物種の98%を占め、その分岐である肉鰭(にくき)魚類の一派が後になって陸に上がり、四足動物や人類へと進化しました。これまでは硬骨魚の幹群の化石が発見されていなかったため、その起源は長い間謎のままでした。

今回の研究成果は、中国南部地域が硬骨魚類、さらには有顎脊椎動物全体の起源の「揺りかご」であることをさらに裏付けるものであり、関連研究は「魚類から人間へ」の進化初期の過程に対する学界の認識を改めることになるとみられます。(提供/CGTN Japanese)

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