2026年3月11日、北米華人メディアの華人生活網は、ニュージーランドの南島カイコウラで中国人とみられる観光客がオットセイに海藻を投げつける動画がSNSで拡散し、当局が立件・捜査を開始したと報じた。

記事まず、目撃者が撮影した動画の内容を紹介。

それによると、年配の女性観光客が湿った海藻の塊を持って岸辺に近づき、数人が中国語で「1、2、3」とカウントダウンした後、岩礁で休んでいたオットセイ(New Zealand fur seal、マオリ語ではkekeno)に向かって海藻を投げつけ、命中して驚いたオットセイが飛び起きると笑い声と歓声を上げた。

女性が再び投げようとするのを目撃者が制止し、野生動物を騒がせる権利はないと厳しく警告したところ、観光客らは現場を離れ、近くの観光バスに乗って立ち去ったという。

ニュージーランド環境保護省(DOC)はこの行為について正式に立件し捜査を開始した。同国の海洋哺乳類保護法ではオットセイへの嫌がらせや妨害、傷害、殺害はいずれも違法とされており、有罪が確定した場合は最高25万NZドル(約2325万円)の罰金または最長2年の禁錮刑が科される可能性があるという。

中国人観光客か、オットセイに海藻投げつけ歓声=地元当局が立件―ニュージーランド

DOC南マールボロ地区行動マネージャーのステイシー・レン氏は、観光客によるオットセイへの嫌がらせ行為に「非常に失望している」と述べ、地元のマオリ文化においてオットセイは「タオンガ(Taonga=宝物)」と見なされており、嫌がらせは生態系の破壊だけでなく現地文化への不敬でもあると指摘。カイコウラのオットセイの個体群が近年、犬ジステンパーウイルスの新型株や食糧不足など複数の脅威に直面していること、今は繁殖・哺育の時期に当たり、母オットセイが驚かされると授乳中の幼獣を遺棄する恐れがあることに言及した。

DOCは観光客に対し、オットセイから最低20メートルの距離を保つこと、物を投げたり騒音を立てたりしないこと、餌を与えたり触れたりしないこと、子どもやペットから目を離さないことなど、基本ルールの順守を改めて呼び掛けている。(編集・翻訳/川尻)

編集部おすすめ