2026年3月12日、中国メディア・新京報は、市販の液体洗濯洗剤21製品を対象とした品質検査で約4割が業界推奨基準を満たしていなかったと報じた。

記事は、中国消費者報が国家洗剤用品品質検査センターに委託して実施した検査の結果を紹介。

21製品中8製品(38.1%)で、洗浄力の要となる「総活性物含量」が業界推奨基準の15%を下回り、最も低い製品ではわずか2%だったことが判明したと伝えた。

その上で、低品質製品が「合格品」として流通する構造的な原因に触れ、中国には液体洗剤に対する強制的な国家標準が存在せず、企業が独自に基準を設定できるため、一部企業が総活性物含量の合格ラインを「1.5%以上」などと極端に低く定め、有効成分を削りながら低価格で市場を奪っていると指摘した。

また、消費者が効果のなさを訴えても、販売側が「自社基準に適合した合格品だ」と主張して苦情を封じている実態を指摘。中国洗剤用品工業協会の汪敏燕(ワン・ミンイェン)理事長が「低すぎる企業基準は消費者に対して無責任だ」と述べたことも紹介している。

記事は一方で、市場には高い自社基準を掲げる「洗濯原液」と呼ばれる製品群も登場しており、タイドやアリエール、ダウニーなどの海外ブランド製品は総活性物含量が25~29%に達し、洗浄力も業界基準の最大4倍を記録したと伝えた。

3月15日の消費者権利保護デーを意識したとみられるこの報道に、中国のネットユーザーも注目し、中国のSNS・微博(ウェイボー)では「衣服をきれいに洗えない原因判明」がトレンドランキング上位に登場した。

中国のネットユーザーからは「有効成分がたった2%とは驚きだ」「強制的な国家標準がないのが問題だ」「厳しく罰するべきだ」など、業界の現状への不満が相次いだ。

また「安売りセールばかりやっていればメーカーは水で薄めるしかない」「香料や着色料は安いが有効成分は高い。コスト削減の結果だ」と、低価格競争の構造的な問題を指摘する声も上がっている。

このほか、「従来の液体洗剤はもう見切りをつけて洗濯原液に替えた」「結局、粉洗剤が一番よく落ちる」といった実体験に基づくコメントも多く寄せられた。(編集・翻訳/川尻)

編集部おすすめ