競争が激化する中国の新エネルギー自動車(NEV)市場への新規参入が後を絶たない。中国メディアは上海で開催された「2026年中国家電・消費電子博覧会」ではNEVが主役になり、追覓科技、創維科技、坦途科技など中国の複数の家電企業が自社開発の最新のコンセプトカーを展示したと伝えた。
中国網によると、追覓科技の自動車ブランド「星空計画」は同博覧会で初めて単独のブースを設け、SUV(スポーツ用多目的車)のコンセプトカー「Nebula Next 01X」など3モデルを世界初公開した。家電業界の新興企業である追覓科技は自動車製造においてはまだ「素人」だ。
2017年に蘇州で設立された同社は当初、小米(Xiaomi)の受託生産を通じて経験を積み、その後自社ブランドを立ち上げ、海外でスマート清掃家電市場を切り開いた。
同社の兪浩(ユー・ハオ)CEO(最高経営責任者)は「これまで中国自動車メーカーの海外展開はコストパフォーマンスとミドル市場が中心で、超高級分野での突破は実現していない」と指摘。この市場状況は同社に「差別化競争」の余地を生み出しているとした。「星空計画」はモーターからバッテリーまでの全面的な技術のブレークスルーを実現し、27年にコンセプトカーを量産化する予定という。
博覧会ではさらに複数の家電企業が自社開発の新車を披露。坦途科技のNEVトレーラー型キャンピングカー「NEXUS」も注目を集めた。海爾(ハイアール)、創維などの伝統的な家電大手も冷蔵庫、テレビ、エアコンなどの伝統的な家電製造に満足するだけでなく、スマートNEV関連のスマートコックピット、車・家連携、車載エコシステムを新たな戦略的突破口と位置付けている。
中国自動車工業協会の統計によると、26年1月から2月の中国NEVの生産・販売はそれぞれ173万5000台、171万台となり、前年同期比で8.8%減、6.9%減。NEV新車販売台数が新車販売台数全体に占める割合(普及率)は41.2%に達した。
中国自動車流通協会(CADA)乗用車市場信息聯席分会の崔東樹(ツイ・ドンシュウ)秘書長は26年の中国自動車市場は「ストック市場での争奪戦」という鮮明な特徴を呈していると述べた。
業界専門家は「NEV業界の規模は家電業界よりはるかに大きく、家電企業はNEVの普及率向上がもたらす将来の市場機会を見据え、スマート家電業界で蓄積した技術力と資金力を背景に、新エネ車市場への参入を積極的に試みている」と説明。中国網は「ただし、NEV業界の競争も非常に激しく、これまでの厳しい競争を経て多くの異業種からの参入企業や新興自動車メーカーが倒産する中、家電企業の自動車製造の道は決して平坦ではない」との見方を示した。(編集/日向)











