ドローンによるリモートセンシングと過去の画像資料を活用することで、ある研究者は甘粛省疏勒河流域における古代都市遺跡が「水に依存した居住形態」という分布パターンになっていたことを明らかにし、乾燥した地域における古代人の環境に対する適応戦略への理解を深めた。また、江漢平原における先史時代の治水研究では、ドローン撮影と3次元再構築を通じて、先住民が地形を利用し、ダムや水路システムを構築して干ばつと洪水の両方に対応していた水利管理モデルを解明した。

さらに、良渚古城の外郭水利システムの発見とシミュレーションも、高解像度リモートセンシング画像とGIS空間分析の恩恵によるものだ。これらは、デジタル技術が古代人と自然環境の関係についての研究に力を与えていることを示す生き生きとした事例だと言えるだろう。人民日報海外版が伝えた。

デジタル技術と考古学が結びつくことで、可能になるのはこれだけではない。

高解像度リモートセンシング、ドローン空撮、ドローン搭載レーザーLiDARなどの空間情報取得技術から、実景3次元再構築、地理情報システム(GIS)、人工知能(AI)およびビッグデータ分析に至るまで、デジタル技術はすでに考古学の調査・発掘・解釈・保護・展示の全工程に深く浸透している。これらの技術は、考古学の精度と効率を大幅に高めただけでなく、研究を経験依存からデータ駆動・モデル駆動型の科学的パラダイムへと転換させた。さらに、空間要素の精密な分析と環境要素の再構築を通じて、古代人と自然の関係、集落の形態、資源利用、社会構造などの課題を深く探究する新たな道を切り開き、デジタル時代における文化遺産継承に新たな原動力を注入している。

LiDAR、AI、ドローン空撮など考古学に活用されているデジタル技術―中国

データ取得の段階では、「衛星リモートセンシング—ドローン空撮—地上スキャン・撮影」という多層的な技術体系が形成されている。高解像度衛星画像は広範囲の遺跡調査や景観分析に活用できる。ドローンはその柔軟性と低コストの利点により、野外考古学で地表データを取得する中核設備となっており、可視光写真測量だけでなく、マルチスペクトル、熱赤外、LiDAR、磁力計などのセンサーを搭載することで、埋蔵環境や遺構の性質に応じた探査を実現している。例えば、LiDAR技術は密生した植生を透過して高解像度のデジタル標高モデルを取得でき、樹木に覆われた考古遺跡の地表情報収集において大きな優位性を備えている。

記録と保存の面では、3次元再構築技術が考古現場、出土文化財、移動不可能な文化遺産の幾何形状やテクスチャ情報を全方位かつ高精度に記録している。

生成されたデジタルモデルは研究の基礎資料となるだけでなく、自然損壊などのリスクに備えたデジタルアーカイブとして機能し、将来的な再構築や仮想修復のための信頼できるデータソースを保存している。

「3次元モデリング技術による中国・ケニア旧石器共同考古学調査」プロジェクトは、「世界インターネット大会文化遺産デジタル化事例集(2025)」に選出された。同プロジェクトは開始以来、中国側チームが関連技術と設備を共有し、ケニア側による遺跡・遺物のデジタル記録を支援し、文化遺産保護の推進に寄与している。

解釈・展示・発信の分野においても、デジタル技術は文化遺産の語り方と体験方法を変えている。仮想現実(VR)、拡張現実(AR)、複合現実(MR)、AIなどの技術は、時間と空間の制約を打ち破り、失われた歴史的場面を再現したり、現実の遺産にデジタル情報を重ね合わせたりすることで、没入型かつインタラクティブな深い体験を提供することができる。例えば、「デジタル敦煌」リソースライブラリにより、世界中の利用者がオンラインで洞窟を高精細な画像で隅々まで巡ることが可能となっているほか、ホログラム舞台など新しい展示手法によって、文化財の物語がより生き生きと伝えられ、広く発信されるようになっている。(提供/人民網日本語版・編集/KN)

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