中国の第42次南極観測任務を遂行中の極地観測船「雪竜2」号はこのほど、「秋季南大洋(南極大陸を取り囲む海域)生態系」に関する科学調査実施のためオーストラリアのホバートを出港し、南極のプリッツ湾に向けた航行を開始しました。
これは、2025年3月から4月にかけて実施された第41次南極観測における南極ロス海での初の秋季共同航海調査の成功に続き、中国の科学者が主導・推進する、秋季の南大洋縁辺界の生態系に対する理解を深めるための新たな国際共同観測航海です。
2026年の秋季南極プリッツ湾共同航海には、中国、オーストラリア、アメリカ、韓国、ベルギー、インドの6カ国・19の研究機関から計97人の極地観測隊員が参加しています。チームはベテラン科学者が指導し、若手の優秀な極地研究者を中心に構成されています。
プリッツ湾は非常に活発な生物圏で、オキアミ、魚類、アザラシ、海鳥など南極生態系の主要種にとって重要な繁殖地・生息地・越冬地となっています。秋から冬にかけての季節変化は南極の底層水の形成や生態系の維持、炭素吸収能力の評価などにおいて極めて重要とされています。このため、プリッツ湾は秋季の南極縁辺界の生態系を研究する理想的な自然の実験場とされています。
今回の観測では、プリッツ湾の氷間湖(ポリニヤ)における氷の形成から深層対流、底層水生成に至る季節変化の過程や、生態系における生物由来資源の生成・蓄積・消費の季節的変動、さらに生物種の行動特性や分布、生存との関連および適応戦略などが主な研究対象となっています。(提供/CGTN Japanese)











