2026年3月23日、香港メディア・香港01は、中国の対外貿易が「脱米国依存」を加速させ、高品質な貿易構造への転換を進めていると報じた。

記事は、中国国務院傘下のシンクタンク「世界発展研究所」の周復隆(ジョウ・フーロン)研究員の分析を紹介。

中国税関総署の今年1~2月のデータによると、輸出入総額は前年同期比18.3%増の7兆7300億元(約170兆円)と好調だった一方、米中間の貿易総額は同16.9%減の6097億元(約13兆4000億円)にとどまり、対外貿易に占める米国の比率は7.89%まで低下したと伝えた。

また、対米貿易の縮小とは対照的に、他地域との貿易は拡大していると指摘。東南アジア諸国連合ASEAN)が引き続き最大の貿易相手として1兆2400億元(約27兆2800億円)と20.3%増を記録したほか、欧州連合(EU)向けも19.9%増、アフリカ向け輸出は49%増と大幅に伸びており、多元化が貿易全体の成長を支えていると伝えた。

その上で、こうした変化が短期的な波動ではなく長期的な構造調整の結果であるとし、発展モデルが「規模拡張」から「高品質発展」へ、輸出構造が「低付加価値の受託生産」から「ハイエンド製造」へ、産業チェーンが「受動的な適合」から「自主的な制御」へと移行するという三つの転換が背景にあると分析した。

さらに、昨年のデータとして、電気自動車(EV)・リチウムイオン電池・太陽電池のいわゆる「新三様」の輸出が前年比27.1%増、風力発電機などグリーン製品の輸出が48.7%増となり、ハイエンド製造が輸出の主力になりつつあると紹介。企業も研究開発投資の拡大や自主ブランドの構築を進め、ASEANやアフリカ、中東への市場展開を加速させているとした。

記事は、周研究員が「脱米国依存」はデカップリングや対抗戦略ではなく、発展段階の転換に伴う必然的な選択であるとし、世界貿易における中国の競争力はさらに高まるとの見方を示したと報じている。(編集・翻訳/川尻)

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