2026年3月25日、中国メディアの紅星新聞は、米海軍最新鋭の原子力空母「ジェラルド・R・フォード」が艦内の火災により中東海域から撤退し、ギリシャで修理に入ったと報じた。

記事は米ブルームバーグの報道を引用し、12日に艦尾の洗濯室で火災が発生して水兵3人が負傷、200人以上が煙を吸い込み治療を受けたほか、多数の区画と寝台が焼失したと紹介。

17年に就役した同艦は25年6月から約9カ月にわたり中東に展開しており、長期運用の負荷が重なっていたと伝えた。

その上で、今回の事故が単なる偶発的なトラブルにとどまらないとも指摘。国防総省の試験評価局による最新の報告書では、艦載機の射出・回収システムやレーダー、弾薬搬送用エレベーターといった主要機能に十分な実戦テストデータが不足しており、同型艦の「作戦能力」と「システムの信頼性」に多くの不確実性が残っていると評価されたことに言及した。

さらに、完全な実戦テストを経ていないため、敵の航空機や対艦ミサイル、小型攻撃機を探知、追跡、迎撃する実際の能力が不透明なままであるほか、戦時に想定される高強度な連続離着艦の条件下で各システムが正常に機能し続けられるかも確認できていないと説明。全乗組員分の寝台が不足しているという設計上の問題も報告されているとした。

記事は、トランプ政権がイランやベネズエラに対する「砲艦外交」を推し進める中、最新鋭の装備を持つ米海軍でさえ限界に近い負担を強いられている現状が今回の事故で改めて露呈したとするブルームバーグの分析を紹介した。(編集・翻訳/川尻)

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