キャビア、黒トリュフ、フォアグラ。世界の西洋料理を代表する三大高級食材の多くは中国産だ。
中国通信社(CNS)によると、中国は世界のキャビアの60%、フォアグラの45%、黒トリュフの80%以上を生産している。中国の農産物が世界の高級な食卓を占める背景には、技術革新が大きく関わっている。
かつてキャビアは主に天然のチョウザメから採取されていたが、乱獲の結果、野生のチョウザメは絶滅危惧種となった。2000年前後には主要消費市場が相次いで法律を整備し、野生チョウザメ由来キャビアの取引を禁止したことで、中国の養殖キャビアに商機が生まれた。
浙江省杭州市の「鱘龍科技」は世界最大のキャビア企業とされる。同社は新技術を用い、養殖用の人工湖の水温を1年通して適温に保ち、年間を通じてキャビアを生産できる体制を整えている。配管ネットワークで毎日およそ20万尾のチョウザメに給餌し、ドローンが魚群数を把握する。従来の養殖技術では雌雄判別に3年かかるのに対し、同社は6か月で判別できるという。
山東省臨ク県は中国国内でもそれほど知られていない小さな県だが、フランスのランド県と気候や土壌条件が似ており、ランド種ガチョウの飼育に適している。38年にわたる育成を経て、種ガチョウの繁殖、規模養殖、加工・高付加価値化、貿易輸出までを一体化した産業チェーンが形成され、加工および関連企業が105社、養殖主体は3400余りに達する。年間のランド種ガチョウ出荷は500万羽という。
年間のフォアグラ生産量は5000トン余りに上り、世界市場の約20%を占める。年間生産額は80億元(約1700億円)を超える。
交通・物流の発達も、中国の農産物が世界へ届く大きな要因だ。例えば雲南省ではフランス産に劣らない品質の黒トリュフが気候と地理条件により育まれる一方、かつては物流の制約で知名度が伸びなかった。
しかし、中国の高速鉄道や高速道路、航空便が発達。物流やコールドチェーンの能力が向上したことで、露の付いた雲南産トリュフが最短24時間で中国各地に届くようになった。先進的な鮮度保持技術も追い風となって、フランス、ドイツ、アラブ首長国連邦(UAE)などへも輸出されている。
CNSは「生活水準の向上により、中国人の『より良い暮らし』への需要は『満腹になる』から、『おいしく、健康的で、多様な食を楽しむ』方向へと変化している」と報道。「そのため高級食材は輸出向けにとどまらず、一般の中国人の食卓にもより多く並ぶようになった。新たな消費の時代を背景に、キャビア入りアイスクリームや黒トリュフ月餅といった新商品も次々に登場している」と伝えた。(編集/日向)











